しあわせ(ねんへし燭ワンドロSSS

ねえ、幸せはどこにあるの?



「でかいの!にじというのはどこにある!」
「はあ?虹?」
ねん……ねんどろいどへし切長谷部にいきなり言われ、俺はすっとんきょうな声を上げた。
またこいつは何を…。
「みつににじをみせてやりたいんだ」
「…それは良いが何故虹なんだ?」
ねんの言葉に俺は首を傾げる。
こいつがねん光…ねんどろいど燭台切光忠に色々してやりたがっているのは知っていた。
しかし、今の時期に虹とは……。
「にじのふもとにはしあわせがあるらしい」
「…うん?」
ねんのそれに俺は再び首を傾げた。
…そうだったろうか。
「…それ、虹の根元には宝物、の間違いじゃないのか?」
「なにっ?!」
ねんが驚いた顔をする。
…知らなかったのか。
「…みつにしあわせをわけてやりたかったのに」
がっかりしたようなねんに俺はため息を吐く。
…全く、こいつは。
「あ、長谷部くん」
「…!♡♡」
「みつ!」
ふと光忠の声がしたかと思えば彼に連れられたねん光がぱあと顔を輝かせてこちらにやってくる。
ぱたぱたと駆け寄ってきたかと思えばぎゅっとねんに抱きついた。
「ふふ、ねんくんったらね、青い鳥を探しに行きたいって言い出して…」
「…なんだ、ねん光もか」
くすくす笑いながら光忠が囁いてくる。
本当に彼らは似ている。



ねえ、幸せはどこにあるの?


(幸せはあなたと共に!)

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