にょたカイさんを好き過ぎる高2組がイキ地獄に落とす話(ザク+マキ×カイ♀)エピローグ

「…ほんっとうにすまなかった…!」
地に頭を付けかねない勢いでザクロが謝る。
いつもぼんやりしているマキノも珍しくおろおろしていた。
カイコクはといえばくったりと布団に横たわり、その体中の至る所に二人が咲かせた赤い花が散らばっている。
女性にしてはハスキーな声が今や見るも無残に枯れ果てていた。
さらりと彼女の長い髪が揺れる。
「…ば、か」
「反省している。やりすぎた」
「いや、って…いった、のに」
「…ごめんね、カイコッちゃん」
ブスくれたような声が布団から返ってきて、二人はさんざ言い倒した謝罪を繰り返した。
まさかいつも余裕ぶっているカイコクがあんなにも乱れるなんて。
確かに気持ちよくさせることは目標ではあったもののあまりにもやりすぎである。
「…。おし、ぎり」
「なっ、なんだ?!!何かあったら言ってくれ!」
小さな声にザクロがバッと勢い良く顔を上げた。
「…くず、ゅ…のみてぇ」
「葛湯、葛湯な、分かった!すぐ戻る!」 
珍しくもザクロが慌ただしく走って出ていく。
余程反省しているのだろう。
「…カイコッちゃん」
「あい、かわ…は…からだ、ふぃ、てくんな?」
声をかけるマキノに目元を腫らしてカイコクが微笑む。
こくんと頷いたマキノは立ち上がり洗面台に向かった。
それを見送り、カイコクは小さく笑う。
可愛いなぁ、と独りごちて快楽に溺れ疲れた体を布団に沈みこませた。
焦っていた二人は気づいていないのだろう。
怒っている態度を取ったが、本当はあまり怒っていない、ということを。
悟られてしまったら調子に乗るだろうから。
(今はまだ秘密でぇ)
小さく肩を揺らしながら緩慢に襲い来る眠気に、身を任せた。
本当はとても良かったということは…あと少し秘密にしておこう、と可愛らしい笑みを浮かべたカイコクに。
二人が気付くのは…そう遠くない未来。

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