女装したあっきーに犯されるカイさんの話

「あ、カイコクさぁん!」 
ふと目を向けた先に彼がいて思わずぶんぶんと手を振る。
じっとしてなさいよ!と怒るカリンにちょっとだけ、と言ってから駆け出した。
「…入、出?」
「はい、入出です!」
戸惑った様子のカイコクににこにことそう返せば彼は更に困った表情になる。
「えぇと。…なんでぇ、それ」
「女装です!」
きれいな指が己の服…女性物の制服だ…を指すから自信満々にそう言えば「見りゃ分かる」と一蹴された。
「ありゃ」
「俺が言いてぇのは、なんでそんな格好をしてんのかっつー…」
「あぁ。こないだのカクリヨの回で俺達の女装がすぐにバレたのが気に食わないって、カリンさんが」
にこっと笑えば、カイコクは小さく息を吐く。
「嬢ちゃん…今暇なのかい?」
「今日はゲームもありませんから」
「いや、しかし…」
何かを言いたそうなカイコクを遮るようにカリンの声が届いた。
まだまだ彼女の思いは収まってないらしい。
では、とカイコクに言ってから踵を返す。
何かを言いたそうな彼を…気にしながら。

それから暫く後、やっと解放され、伸びをしながら廊下を歩く。
あの時、何か言いたげだったカイコクが、やはり気になったからだ。
「あ、カイコクさん!」
「…入出」
部屋の前にいた彼を見つけ、駆け寄る。
「…お前さん、まだその恰好なのかい?」
戸惑いがちなそれにあはは、と笑った。
髪だけはどうにもならなかったがナチュラルメイクにふんわりとしたスカート広がる女子制服…自分で言うのもあれだが女子にしか見えない。
加工とは恐ろしいな、としみじみしてしまった。
それに違和感を覚えないのもどうかとは思うのだけれど。
「いやぁ、意外と気合を入れてもらったもので…。ところで、さっき何かを言いかけてませんでした?」
首を傾げればカイコクは少しだけ困った表情になった。
珍しいな、と思っていれば彼は己の部屋に招いてくれる。
部屋に入るなり、カイコクは躊躇いがちに口を開いた。
「…その、お前さんは嫌じゃないのかい?」
「…いや、とは?」
「…女子の服を着る、とか」
小さな声で告げられるそれに、ああ、と笑う。
「別に気にならないですよ?そりゃあ女の子っぽくして、とか言われたら戸惑っちゃいますけど。服なんて飾りです」
「そりゃそうかもしんねぇが…」
「…。…試してみます?」 
にこりと笑ってスカートをひらめかせてみればカイコクは嫌そうに顔を歪めた。
「…俺に女子の服を着ろってか」
「もしや、頼んだら着てくれます?」
「ぜっってぇお断り」
割と食い気味な返答に、ありゃ、と笑う。
「着物もスカートもあんまり変わりないと思うんですが…」
「長さと開放感がちげぇ。後、これの下は穿いてるからな?」
ほら、と言わんばかりに着物の裾を捲るカイコクに、言葉には出さないが、チラリズムだな、とどうでも良いことを思った。
「そう言えばカイコクさん、俺が女装しても似合ってる、とは言うけど可愛いとは言わないですよね」
「…。…男に可愛いっつわれても嬉しかないだろう?」
「そうですかね?俺は嬉しいですよ。…それに」
曖昧に笑うカイコクの頬に手を当て、キスをする。
目を見開く彼の口内を、容赦無く蹂躙した。
「んっ、ふぁ、ぁ、ん…は…ぅ…」
ぎゅぅ、とカイコクがレースの飾りを掴む。
力が抜けたのを見計らってそっと離れた。
「ぁ…は、ぁぅ…い、りで……?」
「…俺は、可愛いものには可愛いという主義ですので。今のカイコクさん、とっても可愛いですよ」
「?!!」
笑いかけてそっと押し倒す。
「えっ、ちょ、ま、入出?!」
「表面と中身はまた別物ですから」
戸惑った様子のカイコクの、服を脱がせながらキスを落とした。
「んぁっ、やっ、や、だ…って!」
「優しくしますよ?」
「そ、いう問題じゃ…!ひゃぁうっ?!」
いつもより拒むカイコクの、一番弱い…入れ墨が入った場所を舐めあげれば可愛らしい声で鳴く。
「可愛いです」
「…っ!!」
涙目で睨むカイコクも可愛いなぁとにこにこしながらズボンと下着を脱がせた。
先走りを指で絡めくちりと後孔に塗りつける。
何度かそれを繰り返し、指を埋め込んでは擦り立てた。
最初は声を我慢していたカイコクが無意識の内に声を漏らし、小さなそれで喘ぐ頃には指も3本になっていて。
「挿れますよ?」
くぷん、と指を引き抜き、スカートを捲りあげて下着から出した自身を押し付ける。
「…ぅあっ、あっあ…んぁあっ!!」
ずぶりと突き挿せば、異物であろうそれを甘く締め付けながらカイコクが嬌声を上げた。
「可愛いですね、カイコクさん!」
「い、や…だ…ん、ふ…!」
笑いながら口づけをする。
嫌がる割にはそれを受け入れる彼に、やはり可愛いな、と思った。
最初はゆっくり、次第に激しくを繰り返しながら突き上げればそのたびにカイコクは可愛い悲鳴を上げる。
「やだっ、いや、だぁあっ!んぁっ、も、でる…っ!イ、く…っからぁ!!!」
「いいですよ?イっても」
「んぁっ!!やっ、ぁあっ、ふ…ぁあっ…!」
ぎゅうぅっ、とカイコクが短い嬌声を上げ、身を縮こませた。
びくっびくっと躰を震わせ、精を吐き出す。
直後、くたり、と躰を弛緩させる彼の頬に手を当てた。
「…ほら、可愛い服で着飾ったって、中身は雄、なんですから。分かりました?」
「…ん、ん…!わかっ…た、からぁ…!」
囁やけばこくこくと激しく頷き、やめてほしいと訴えてくる。
「分かっていただけたようで良かったです!」
「んぁあ?!!な、んでぇ…?!」
だがそれを無視し、笑顔でまたずくりと突き動かせば彼は可愛い悲鳴を上げた。
戸惑う様子も可愛いなぁと思いながらにこりと笑う。
「俺ね、まだイってません。…それに、言ったじゃないですか、中身は雄ですよって」
だから、ねぇ、と囁いて…微笑んだ。
(彼の喉がひくりと戦慄く、それを無視して)

「俺が可愛いだけじゃないって、身を持って体験してくださいね、カイコクさん!」

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