赤い糸(ねんへし燭ワンドロSSS

久しぶりにねんどろいどのへし切長谷部が本丸へと戻ってきた。
何が変わったのかといえば、霊力の支給方法が変わったのだとか。
まあ大した差ではない。
「…みつはげんきだろうか」
「どうだろうな?」
俯くねんどろいどのへし切長谷部に、長谷部が笑いながら答えてやった。
そんなに離れていなかっただろうに。
むっとするねんどろいどのへし切長谷部が長谷部を見上げようとしてつんのめった。
「うわっ?!…なんだ?」
「何をしている?」
問いかける長谷部に、これだ、と、ねんどろいどのへし切長谷部が見せたのは赤い糸である。
どうやらこれに引っ掛かったらしい。
見れば廊下の端の方に続いていた。
つまづいたのが余程腹が立ったのか、ぐいっと勢い良く引っ張る。
わりと長いそれは、多少引っ張っただけでは動かなかった。
む、と眉を寄せてはぐいぐいと引っ張る。
「…あ」
「…?!みつ?!」
廊下の先の部屋からころん、と転がったのはねんどろいどの燭台切光忠だった。
「…!!?」
「みつ!」
ねんどろいどのへし切長谷部は駆け寄って助け起こし驚いた表情のねんどろいどの燭台切光忠に向かって笑いかける。
…ああ、仲の宜しいことで。

「…ただいま、みつ」
「!♡」

運命の赤い糸の先にはいつだってあなたが!

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