ねこ(ねんへし燭ワンドロSSS

ふわふわで、あったかくて、気紛れで。
追いかけたら逃げて、構わなければそっと付いてきて。
「…みつはねこににているな」
「…?」
ねんどろいどへし切長谷部の言葉にねんどろいど燭台切光忠がきょとんとした。
今も寒いのかこたつに潜り丸くなっている。
そういうところもねこにそっくりだ、と思った。
そうだ、と主から頂いたそれを出す。
不思議そうな彼にそれを被せた。
黒い、三角耳がひょこりと揺れる。
やはり似合う、とねんどろいどへし切長谷部は満足そうに笑った。
「ねこはにゃーとなくそうだぞ」
「…?」
「にゃー、だ、みつ」
ねんどろいどへし切長谷部のそれに、ねんどろいど燭台切光忠は口を開き、声を出さず、にゃーお、と鳴いて見せる。
サイレントみゃーお。
好いた相手に見せる、最上級の敬愛表現。

「…みつはやはりねこににているな」
「…?♡」
にこっと可愛らしく笑む彼の頭を撫でながら思わず呟いた。


彼は自慢の俺のねこ!

「なあ、みつ。しっぽ……」
「それは」
「いけない」

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