ゆるゆる監禁アカカイ

昼食である、おにぎりを持って部屋に戻る。
そこには異様な光景が広がっていた。
「…ぅあっ、ふ…も、や……ぁっ、ああっ!!!」
ビクンッ!!と彼の躰が跳ねる。
けれども緩く勃ち上がったカイコクさんのそこから精液が放たれることはなかった。
ギシギシと音を立て、赤い縄に縛られた躰が揺れる。
黒い布で目元を覆われたカイコクさんは熱い息を漏らしながら行き場のない快楽に泣き喘いでいた。
視界を遮られ、普段よりも敏感になったカイコクさんの背をつぅ、と撫であげる。
「やぁぁぅ?!!な、に…っ、ぃや……っ!」
「…【カイ】」
耳元で囁いて目隠しを外した。
涙で濡れた黒曜石が俺を映す。
「ぃ、りで…」
「遅くなってすみません。そろそろご飯にしましょうか」
にっこり笑う俺に、カイコクさんはほっとした顔を見せた。
漸く解放されると思ったらしい。
「はい、どうぞ?」
「…ぇ…?」
そのままの状態の彼におにぎりを渡すと、混乱したように俺を見た。
外してくれないのかと言外に訴える彼に俺は笑う。
「しっかり食べないと。今日はまだまだ長いんですから」
「ぃ、りで…」
「…どうぞ。食べてください…【カイ】」
「……ぁ…」
瞳を揺らして逡巡したカイコクさんはやがて小さく口を開いた。
震える口がおにぎりに齧り付き、咀嚼を繰り返す。
2つ、3つとおにぎりが彼の口の中へと消えていった。
「…は、ぁ……」
こくん、と最後の一口を嚥下し、カイコクさんは蕩けた目で俺を見上げる。
「汚れてしまいました、舐めてください」
「…ぁ…」
おにぎりを持っていた指を差し出すと、彼は黒の瞳を揺らし、ちろりと舐め上げた。
「はぅ、んぶ、んんぅうっ!!」
指を口内に突っ込んで掻き回す。
上顎を擽ってみればカイコクさんの躰が大きく跳ねた。
またメスイキしたらしい。
指を抜くと糸がつぅ…と引かれた。
ぺたりと彼のお腹に手を置く。
「下の口にも食べさせてあげますね、【カイ】」
小さく笑って背後に回る。
「は、ぁ……ぅううっ!!!」
ずるりとバイブを引き抜けば躰が無意識に丸まろうとして失敗し、足先だけがぴくぴくと跳ねた。
さんざ苛められていたそこはピンク色に色付いて収縮を繰り返す。
つぷりと指を挿入れればもうそこは熱く蕩けていた。
「細いバイブじゃあ満足できませんでした?…【カイ】」
背後から耳元で囁やけば、ふるふると首を振る。
嘘つきとばかりに前立腺を責め立てた。
「やぁあっ!も、っ、あっ、イ…っ!!!」
ビクンッ!と跳ね上げた躰は一瞬の硬直後ふにゃりと融ける。
その隙をついて指を引き抜き、自身を突き入れた。
「ふぁああっ?!やぁっ、や、だ…い、りで…やだ…あ、ぁあっ!!」
「今日はね、結腸の奥まで充たしてあげますからね?【カイ】」
「…け、…ちょ……?」
泣き喘ぐカイコクさんに囁くと、小さく首を傾げる。
良くわからない、という表情の彼の…堰き止められた根本に手を伸ばした。
「その前に、躰を緩める必要がありますから。解放してあげますね」
「…ぁ…!よ、せ…っ!やら、やめ、ろ…ぃや……気ぃ、狂ぅ…っ!」
「狂ってしまいましょうよ、ね…【カイ】」
青褪める彼に囁いて…俺はしゅるりとそれを解く。
「ゃ……ァああアッ!!!!ぃぐっ、ひっ、ぁああああぅっ!いぎっ、だくにゃぃ…っ!やぅ、あぁっ!」
堰き止められていたそこから大量の白濁がびゅるびゅると溢れ出し、辺りを汚した。
その間もばちゅばちゅと突き上げながら手に持っていたローターを鈴口に押し付ける。
「ぃぅうううっ?!!!やら、っよぃいいいっ!や、めて…ねが…まだ、ぃっでりゅぅうっ!!!」
舌足らずに俺に懇願するカイコクさんは、普段なら絶対にそんなことはしないだろうな、とぼんやり思った。
「…はぅ、ぁ…あ………」
全てを出し切ったのかギシリと縄にかかる体重が重くなる。
それを見て、俺はコツコツ突いていた結腸に、自身をめり込ませた。
「か、は…っ」
綺麗な瞳を見開いて、カイコクさんがパクパクと酸素を求めて口を開く。
「ほぅら、挿入りましたよ…結腸」
「…ぁ…あ…!」
「この辺くらいですかね……」
くん、と腹を押すといやいやと子どものように首を振る。
背中にキスを落としてぐぽぐぽと掻き混ぜた。
「ぅああ…!やっぅ…ひっ…!!」
涙を散らし、赤い縄が躰を責め立てる。
泣きじゃくって喘ぎ声が弱々しくなってきた頃を見計らって俺は結腸奥に精液を叩きつけた。
「…ぁ…!!」
海老反りになった彼が、精液を出さずして果てる。
ぐったりしたカイコクさんの躰から自身を引き抜く。
こぽりと溢れる精液を塞き止めるべく、俺は先程より大きなバイブを埋め込んだ。
「…ぃ、りでぇ…?も、むり…だ、から……っ!」
「片付けてくる間だけですよ、【カイ】」
「ん…っ!」
笑って、入れ墨をなぞる。
熔けた思考では何も考えられないのか、こくん、と頷いた。
良い子です、と囁いて、くちりと鈴口を拡げる。
「ん、ぅ!も、出にゃいぃい…」
「分かりませんよ?せっかく綺麗にするのに汚れても困りますから、栓をしましょう」
「…ぇ……?」
ゾッとした顔で、カイコクさんは俺を見上げた。
見せつけるのはマドラーよりもずっと細い…所謂尿道バイブ。
「…っ!!ぃ、りで…?たの、む…やめ、てくんなぁ…そ、んなもの…はいらねぇ…!」
カタカタと震えて拒絶を示すのは視覚的に無理だと思うからだ。
大丈夫、と囁いてつぷつぷと埋めていく。
「ひっ、ぁ……ぅあああっ…!!」
「ほら、入りましたよ」
荒い息の彼に言ってまた目元を隠した。
スイッチを入れ…甘い嬌声を聴きながら俺は部屋を片付け始める。
躰をズクズクに熔かしてしまえば、後は堕ちてくるだけだ。
9日目、俺がカイコクさんを抱くことはない。
…10日目に彼が部屋を出ないようにする為に。
「…早く、俺に堕ちて来てください」
いつか囁いた言葉を繰り返して俺は嗤った。
今日の暁は…まだ訪れない。

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