嫉妬して監禁する、ヤンデレスパーク忍霧ザクロ(ザクカイ)

何となく、イライラした。
その日のゲームは所謂「クイズ」と呼ばれるそれで。
正解を仲間たちが次々に出す中、ザクロとカイコクが残ってしまった。
意外と二人似てる、などと言われてほんの少し嬉しかったのに、カイコクはそのすぐ後、正解が分かったとザクロを置いて行ってしまったのである。
パカの肩に手をかけ、耳元に口を寄せた。
正解です、と告げられた時の嬉しそうな表情が忘れられない。
勿論、ザクロもその後すぐ分かったのだが…もやもやしたそれは残ったままだった。
「っ、忍霧?」
だから、ゲームが終わった後、彼の手を掴んで歩き出す。
「なあ、待て…忍霧っ!」
カイコクが声を荒げていたが、そんなものは無視だった。
とにかくイライラする。
ザクロを裏切ってパカに擦り寄り、柔らかい笑顔を見せる…ゲームだと割り切れるほど、ザクロは大人ではなかった。
近くの部屋にカイコクを押し込め、自身も入った後、鍵を締める。
「…。一体何なんでぇ。随分と乱暴じゃねぇかい?」
嫌そうにするカイコクに、その方が好きなくせに、と小さく思った。
「?忍霧?なあ、聞いてんのかい?…大体お前さんは…」
「…さぃ…」
「あ?」
不満そうな表情を隠そうともしない彼に声を絞り出す。
こてりと首を傾げるカイコクを睨み付けた。
「五月蝿いっ!」
思い切り怒鳴る。
びくっと一瞬だけ肩を揺らした後、彼はあからさまなため息を吐いた。
「…っ。行き成り怒鳴られるようなことはしてないはずだがねぇ…」
諦めたようなそれは、ザクロを深い沼に堕とすに充分で。
「もう良い。退いてくんな、頭が冷えたら言い訳くらいは聞いてやらァ」
ザクロを押し退け、扉に手をかけようとするカイコクを…妙に冷静な目で見送る。
「?なんでぇ、この扉。鍵が開かな…ぇ…?」
「…鬼ヶ崎」
ガチャガチャと鍵を開けようとしていた彼の背後に立ち、ナイフでその太腿を…刺した。
カイコクがスローモーションで崩れ落ちる。
「おし…ぎり?」
「…扉は閉まったんだ、鬼ヶ崎。そうだとも。扉は閉まった」
「…なに、を」
怯えた目で見上げるカイコクにザクロはマスクを取って笑いかけた。
「貴様は俺の物だ。あれに着いて行くのは赦さない。ああ、そうだ、自由にしているから逃げるんだ、そうだろう?鬼ヶ崎。ならば扉は閉めておかなくては」
くすくすと、ザクロは嗤う。
「…。お前さん、ちょっとおかしいぜ?俺は忍霧の、【物】になった覚えは…ぁっ、がぁぅ…っ!」
「聞こえなかったのか?鬼ヶ崎。扉は閉まった。貴様は俺の物だ」
カイコクの脚にもう一本刃を押し込み、ザクロはそう言葉を投げかけた。
痛みに目を見開きひゅっと器官から息を漏らすカイコクを見、言い知れないものが背を走る。
誰も見たことの無い姿だ。
それをしているのが自分だと思うと堪らなくぞくぞくした。
下着ごとズボンを脱ぎ捨て、カイコクの腰を上げさせる。
嫌だ、という小さな声が響いた。
だがそんなものは関係ない。
着物の裾を捲りあげ、乱暴に衣服を脱がせた。
「…っだ、嫌、だ…やめろ……忍霧…っ!!!」
「五月蝿い」
「…やめ…っ、ぃぐっ、うぁ、ぁ~~っ!!!」
数度擦り付け、一気に突き刺す。
カイコクの声無き悲鳴が部屋に響いた。
ぶちぶちと肌が切れる音がする。
小刻みに目の前の彼が震えていた。
はくはくと必死に呼吸を整えようとするカイコクの腰を掴む。
「…まっで、ぃやだ…おし、ぎりぃ…!」
「待たない」
「ぅああ…っ!ぅぐっ…~~~っ!!」
懇願する彼を一蹴し、根本まで深くねじ込めばカイコクは背を反らせ綺麗な髪をさらさらと揺らした。
ひゅっと器官から息を吐き出す彼は怯えた目でザクロを見る。
ピストンを繰り返すザクロに、カイコクは微かな声で喘いだ。
痛い、怖い、と小さな声が聞こえる。
そういえば彼は背後から犯されるのを酷く嫌がった。
何故かと問えば、「忍霧の顔が見てぇからに決まってるだろう?」と可愛いことを言うものだから、その時はそれで納得したがそれが真実とは限らないのでは、と今になれば思う。
何かを隠しているのではと思うと腸が煮えくり返りそうになった。
「ぅああ…っ!ぃ、やだ…や、だぁ…っ!」
怒りのままに短い髪を引っ張り、無理矢理背を反らせる。
舌足らずに喘ぐ彼にザクロは言いようもない興奮を覚えた。
涙を散らす彼はどこか幼くて。
「ひ、ぅう…っ!す、けて…くれ…っ!ぃ、やだ…おし、ぎりぃ…っ!」
目の前の扉に縋り、カリカリとカイコクは綺麗な指で扉を引っ掻いた。
誰に助けを求めているのだろうか。
…扉は閉まっているのに。
何度も何度もピストンを繰り返し、カイコクを犯す。
「…ぅぐっ」
「~~っ!…ぁっ…」
最奥に精液をぶちまければ、彼はびくびくと躰を跳ねさせた。
ぐたりとしたカイコクは、快楽よりも痛みや恐怖が勝っているのだろう。
最奥に突き刺さったままのそれを揺さぶれば緩く首を振った。
涙を零し、どこか怯えた目でカイコクがザクロを振り返る。
「…も、ぅ……よしてくんなぁ…あ、やまる、からぁ……っ!」
「謝る?何故貴様が謝るんだ」
「…ぅ、え…?」
きょとんと涙に濡れた黒曜石にザクロは笑いかけた。
カイコクの目に映るザクロは…己が恐怖してしまうほどに歪。
「謝ることは無い。お前は俺の物だ。…一生、逃さない。逃しはしない」
「…お、し…ぎり…?」
「あぁ、子どもを孕むまで犯してやろうか。そうすれば鬼ヶ崎も無茶はしないよな。…何、時間は無限にある」
そうだろう?と問いかける。
緩く首を振り、扉に縋ろうとするカイコクを引き寄せた。
「ぃ、やだ…や…っ!!」
「行かせはしない。お前は俺の物だ。…扉は閉まったんだ」
再び彼を犯しながらそう囁く。
「…ぅああっ、あぐっ、~~っ!!」
伸ばされたカイコクの手を掴んだ。
扉はカイコクの悲鳴を外まで通さず、ザクロが口付けたことで霧散する。


…扉は、閉まったのだ。
鬼が、血に濡れた床に墜ちて…壊れた。

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