Bella-donna(ストギル・ジニギル)*女体化注意

で?と微笑んだ彼は美しかった。
長い足を優雅に組み換え、ふわりとあどけない笑みを浮かべ…見せつけるように【乳を揺らす】。
彼、ギルティは男性モジュールだ。
罪深い程に美しい、とされていたとて彼はジーニアスと同じ男性モジュールである。
…だったはずだ。
だのに、彼の胸はふくりと膨らみ、全体的にも女性特有の丸みを帯びていた。
理由は簡単。
「貴方が勝手にクスリを飲んでしまうからです」
「人の飲み物に変なもんぶち込んどいて良くまあいけしゃあしゃあとんなこと言えるな?!」
うがあ!とギルティが楯突いてくる。
怖くなどはない。
寧ろ、可愛いとさえいえるほどだ。
…本人に言えばそれ以上に怒るから言わないが。
さて、彼が彼女になってしまった理由はといえば、いつもの診察終わりに出した飲み物をギルティが何の疑いものく飲んでしまった、これにつきる。
何故彼はこう迂闊なのだろうか。
人なんて信用ならんと言いながら簡単に騙されてくれる。
 だからこそこのような状況になっているんだろうな、と思いつつもジーニアスは何も言わなかった。
「それにしてもまあ」
「?」
「思った以上に育ちませんでしたね」
しげしげと彼の…今は彼女か……の胸を見ながら呟けばそれだけで分かったのだろう、蠱惑的な笑みを形作り。
「…変態」
可愛らしい笑みを浮かべ、黒いジャケットのボタンを一つ外してみせた。
ふるりと覗くそれは服の上からではわからない程大きい。
「なるほど?」
 くすり、とジーニアスが笑った。
着痩せするタイプなのだろう。
「触ってみても?」
「どぉぞ?一回千円な」
 可愛らしく笑み、ギルティは突拍子もないことを言い出した。
「お金貰ってどうするんです。貴方、籠の中の猫でしょうに」
「何事も先行投資が必要だろ…ぁんっ」
 悪い顔をするギルティの、胸を揉む。
 ぴくん、と表情を歪ませる彼にジーニアスも微笑んだ。
「感度が宜しいんですね?」
「はっ、もっと優しくしてもらいたいもんだな、童貞クン?」
 ああ言えばこう言う、彼との応酬。
 慣れたものだがやはり痛い目は見てもらっておくべきかと少し考えたところで。
「なに、やってるの?」
「…んだよ、旧作」
 響く声に、ギルティが胡乱気な視線を投げてよこす。
 それにきゅっと眉を吊り上げた彼、ストレンジダークが足音荒く寄ってきたかと思えばジーニアスからギルティを引き剥がした。
「ギルティはボクのでしょ」
「別に誰のものになった覚えもねぇけど?」
 ストレンジダークのそれににこり、と音がつきそうな笑みを浮かべる。
 彼は彼女になってより可愛らしく美しく可憐に蠱惑的に、…そして我儘になった。
「な、旧作。俺、甘いのが食べたい気分」
「…。…そんなこと言ってる場合…」
「頼むよ。…いいだろ?」
「…はあ……」
 可愛らしく、もはや悪魔的といってしまった方が良いほどのそれにはストレンジダークも溜息を吐くしかなかったようだ。
 ギルティから離れ、簡易の冷凍庫の方へ向かう。
 チョロイ、とピースをジーニアスに見せつけるギルティは…愚かとさえ言えた。
「貴方はもっと喜ぶかと思ってましたよ、ストレンジダークさん」
「言っておくけど、ボクは女性は嫌いだよ。子どもだってほしくないし」
 パタン、と冷凍庫の扉を閉めジーニアスのそれに答えながらストレンジダークが持ってきたのは高いことが世間的にも有名な某アイスクリームだった。
 最近発売されたものだろう。
 カップではなく棒状のそれはギルティの口より少し大きいくらいだ。
「お、気が利くな、旧さ…くっ?!」
「でも、女性の躰に興味がない訳じゃない。何より」
 嬉しそうなギルティをベッドに沈み込ませ、彼は冷たい目で言葉を紡ぐ。
「…ボク以外に着いていくのは、赦さない」
「なに…んぐぅ?!!」
 痛みに表情を歪ませた彼が大仰に目を見開いた。
 アイスバーが口にいきなり入ってくればそんな顔もするだろう。
「美味しい?美味しいね、ギルティ」
「ふぁ、は…ぁぅう…!」
「もっと喰べさせてあげる。例えば…こっちとか」
 無邪気な笑みを浮かべ、アイスバーを乱暴に動かしながら、ストレンジダークはするりとギルティの下半身を撫で上げた。
 やめろ、よせ、とギルティが首を振る。
「ギルティは何が好き?スイートストロベリー?コーヒー&クッキークランブル?塩キャラメルマカダミア?バニラチョコ?どれも捨てがたいね」
 楽しそうに笑み、箱を開け…嫌がるギルティの綺麗な足を
ぐい、と割り開いた。
「ジーニアス先生」
「はいはい」
 じたじたと暴れ出すギルティの背後に周って、ジーニアスは足を押さえつける。
「ま、全部喰べちゃえばいいよね」
 色んな穴があるし、という彼は怒っているのだろう事がありありと窺えた。
 少しやり過ぎたか、と掠めるものの反省などは特にしない。
 クランチーバーを処女喪失に使うのもなかなか大概だな、と思うがジーニアスは何も言わなかった。
 被験者が実験体に何をしようが関係ない。
「〜〜〜!!!!」
声なき悲鳴をあげる彼の肌を舐め上げれば白桃の味が、した。
20180701発行(再掲)20230723 VOCALOID DIVAModule
      ストレンジダーク×ギルティ←ジーニアス
Rose Menuett  桜井えさと
pixiv:https://www.pixiv.net/users/2492377
Twitter:@hatoe_sa_to

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