黒猫とリンドウ(ボカロSSS・ジニロク

「おや?・・・おやおやおや」
ふらふらと歩くその人物を見つけた私はくすりと笑った。
随分ぼろぼろですね、オンザロックさん?
「・・・こんにちは」
「・・・。・・・ジーニアス」
「どうかなされましたか?服が、濡れている」
するりとその頬を撫でた。
低体温の私の手に伝わるそれは、酷く冷たい。
「・・・雨に、降られたんです」
「ほう。それは大変でしたね」
ええ、と笑う彼は何処か無理をしているように見えた。
「・・・。聞きましたよ」
小さく笑って囁くと、彼は大仰に肩を震わせ・・・私を仰ぎ見る。
その表情は何処か泣きそうだった。
「あなたの近しい人々が次々にいなくなっているそうですね?」
「・・・めろ」
「数週間前、あなたを抱き込もうとしている大手のプロダクション社長がいなくなったそうじゃないですか」
「・・・やめ、ろ」
「嫌がっていたのでしょう?よかったじゃないですか、いなくなって。まあ、その他の人々がいなくなったのは不運な事故としか言いようがありませんが」
「やめろ!」
オンザロックさんが珍しく怒鳴る。
ガタガタと震えるオンザロックさんは哀れでそして・・・美しかった。
「・・・。・・・大丈夫。私はあなたの味方ですから」
「・・・え?」
震える彼の肩に私の白衣をかけて笑った。
「それに、私はあなたの前からいなくなりません」
「・・・でも」
「あなたの周りの人も皆そう言った?そうでしょうね。しかし、私は大丈夫です」
見上げる彼に、大丈夫、と囁く。
彼にとって、甘い言葉。
「行きましょう。私の部屋に」
「・・・?」
「濡れている服を乾かしていきなさい」
ねえオンザロックさん。
そう、差し出す私の手に彼の手が乗せられた。





少し前を行く彼を見ながら私は笑う。
「・・・野蛮ですねぇ、パンキッシュさん」
小さく呟いた言葉は恐らく彼には聞こえてはいないだろう。
これを仕組んだ犯人を私は良く知っていた。
彼がここまでしたからオンザロックさんは傷ついて、悲しんでいる。
羽を折られた小悪魔は、救いようのないほどに綺麗だ。
「私は、悲しんでいるあなたが好きですよ」
「え?」
「いえ、なんでも」
不思議そうに振り返る彼に笑みを見せる。
不安に怯え、精神的に追い詰められ、そして誰よりも悲しんでいるオンザロックはとても綺麗だ。
そして、手に入れたいとも思う。
しかし【彼ら】のやり方は野蛮だ。
閉じ込めたり、大切な人を奪ったり、孤独にさせてみたり・・・。
そんなことしなくても、もっとやり方は他にあるでしょうに。
嗚呼、やはり彼らは若い。
こうやって、悲しんでいる彼らに寄り添うだけで簡単に堕ちてくれることを知らないのだ。
それに、私は。
「・・・ジーニアス?」
「ああ、すみません。すぐに行きますよ」
不安そうな彼の頭を撫でる。
心に漆黒の蝶を飼う黒猫に私は静かに笑った。



猫の様に、蝶の様に、


誰のものにもならない人を、手に入れることが



無理矢理奪うのではなく、自ら私の手に堕ちてくることが





至高なのですよ

ーー
リンドウの花言葉は悲しんでいるときのあなたが好き、あなたの悲しみに寄り添う、寂しい愛情です。いやっほぅ!
一つ前のパンロクの別視点のような。

オレと黒猫と夕暮散歩(ボカロSSS・レンカイ(パンロク)

好きな人が、できました。






好きな人に、振られました。


調律なんて、当の昔に忘れたピアノの上に指を滑らせる。
歪な音が部屋に響き渡った。
「・・・パンキッシュ」
がちゃりと部屋の扉が開く。
振り返ったそこにいたのはオレの好きな人。
・・・オンザロックだ。
「どうした?」
「・・・いないんだ、どこにも」
「今度は誰だ?」
憔悴しきったオンザロックを抱きしめて聞く。
シャワーを浴びた直後かそれとも雨にでも降られたか、濡れた蒼い髪は異常に冷たかった。
震えるオンザロックの背を撫でて落ち着かせる。
こいつがオレを振ってから数週間経った。
あの時の・・・明るく笑っていたオンザロックはもうどこにもいない。
常に何かに怯え、精神的に追い詰められたこいつが頼るのは・・・あの時振ったオレだけ。
なあ、皮肉なもんだろ?
「オンザロック。・・・大丈夫、大丈夫だから」
「・・・。・・・ネコ」
「ネコ?・・・ああ」
宥めすかして漸くぽつりと呟かれたそれにオレは頷いた。
ネコ、ネコサイバー。
オンザロックの家に転がり込んだノラネコ。
アイツはねぇ、オレにもなついてたから。

駆除するのは楽だったよ。

「探しに行こう。オレと、一緒に」
「レシーバーもブルームーンもいない。・・・どうして・・・!」
ガタガタとオンザロックが震える。
そりゃあそうだろう。
数週間の間に、自分と交友のあるモジュールが次々と消えたんだ。
不安にもなる。
「大丈夫。オレは消えてない。・・・そうだろ?」
「・・・ああ」
笑いかけるオレにオンザロックも無理した笑顔を見せた。
皮肉だよなぁ。
あの時自分から別れを告げたオレしか、頼るモジュールがいないなんて。
・・・オレにあんな嘘吐くからこうなるんだぜ?
別れるなんて、心にもない事言うから。
だからアンタは大切な人を失ってる。
そうだろ?
狂いだしたオレは、止まらない。
(アンタしか、止める事が出来ないんだ)


外に出るともう日が落ちかけていた。
オレンジと黒が混ざる、空の色。
この時間にオンザロックと外を歩くのはもう日課になっている。
背を向けると慌てたように腕を掴んできた。

ああ、ほら、捕まえた。

仲間もいて、食事も毎日美味しいもの食べられて、ふかふかのベットで眠っていた、そんな猫を外に放り出したらどうなると思う?
答えは簡単。
孤独にさいなまれ、食べる事も眠る事も出来ずに、死ぬんだ。
誰かが言ってたっけ。
猫は警戒心が強い生き物だから、中々手から食べてくれないよって。
だからオレは待った。
オレを信用するまで。
オレの手をとるまで、ずっと。

もう離さないよ、オンザロック。

ずっと、ずっと待ってたんだから。


ひらり、と、紫と漆黒の蝶が交差する。
縋り付くその人の手をぎゅっと握った。





好きな人が、できました。


好きな人に、振られました。



・・・好きな人を、手に入れました。


(壊れたのは、果たしてどちら?)


ーー
鬱的花言葉の続き
パンキッシュ×オンザロック!!
多分なんか、データ消去とか、そういうことが出来るんじゃないかなぁ、パンキッシュ。
・・・相変らず、パンキッシュが怖い(書いたの誰だ)

夕顔、夕闇、君の罪(終プロSSS・CA

くる?
こない。
くる?
こない。
くる?
こない。

かちりと時計の針がその時を告げた。
・・・タイムリミットだよ、A弥。


「・・・どうしたの?」
「・・・え?ああ、別に」
首を傾げるA弥にオレはにへらと笑ってみせる。
あれから結局メールは来なかった。
A弥自身は何度もケータイを見ていたのに。
ほら今だってオレの隣でケータイをいじってるのに。
オレ宛の返事は朝を迎えてもついになかったんだ。
ねえ、どうして?
どうして返事くれなかったの?
「A弥さぁ」
「・・・。昨日の、メールだけど」
「え?」
オレの声を遮るようにA弥が言う。
・・・驚いた。
まさかA弥から言い出してくるなんて。
「何?」
「・・・何、はこっちのセリフ」
むっとした声でそう言ってA弥はケータイを閉じた。
「・・・何、あのメール」
「え?ああ。休みの日に遊びに行こうって、あれ?」
「・・・直接言えばいいのに」
「いいじゃん、たまにはー。で?なんで返してくれなかったんだ?」
へらへらと笑いながらオレは確信を付いた。
ねえ、A弥・・・。
「面倒だし。メール、してたんだよ」
「・・・へえ?誰と」
「他の人。君には関係のない人」
たんたんと告げられるそれは、A弥にとってはきっとなんでもないこと。
でも、オレにとっては。
「本当に?関係ない?」
「ないよ」
「B子とか、D音とかじゃないの?」
「しつこいなあ。違うったら」
嫌そうな顔でそう言うA弥。
そうか、二人じゃないのか。
でも、じゃあ誰?
オレより大切な人って、誰?
親友のオレより大切な人って、誰なんだ?
「・・・。君が言ったんだろ。愛想よくしろって」
「え?ああ。まあ」
突然言われたそれにオレは戸惑いつつ頷いた。
「クラスの人だよ。この前の噂についてメールきてたから、それで」
そう言って、またケータイを取り出すA弥。
歩きながらは危ないよ、と一応声をかける。
「・・・A弥」
「んー」
「メールの話さ。噂のメールには返信したんだ?」
「うん」
「オレのメールは返してくれなかったのに?」
「君には次の日に直接言えばいいかと思って」
「噂のメールだって同じだろ?」
「そういうのは早いほうが即効性があるんだよ」
ケータイの画面から目を離し、機嫌よく笑うA弥にオレはそうだね、と返すしかなかった。


(君より噂をとったんだ、彼は)
くすくすと笑う声が響く。
ああ、そうだね。
(結局君も噂には勝てないってことさ)
そうだよ、A弥は噂が好きだからね。
分かってたよ、分かってたさ。



でもオレに依存しないA弥なんて望んでなかった。
ずっと、オレの手を握ってくれると思ってた。
・・・A弥の目に他の人が映るなんて、思ってもみなかった。

夕顔の花が揺れる。
カバンの中に忍ばせたカッターナイフを握り締めた。
もし、これでA弥を傷つけたら・・・。
ねえA弥、君は俺のものになってくれるかな?

「・・・?C太?」
「・・・ううん、別に」
振り返る、A弥に笑ってみせる。


噂から、他の人から、悪いものから


・・・A弥は、オレが護るんだ。



(二人分の影が伸びる、そこを赤眼の猫が横切った



・・・沈む夕日の先、一人の少年はもう一人の少年を○○す自分を見たんだって)

ーーー

鬱的花言葉の続き。
ぷっつんきたC太読みたいです!ってリクあったのでー。

伝えたい気持ち(ボカロ ミクルカSSS(ちょこっとグミリリ)

ルカちゃんが、冷たい。
スタジオからの帰り間際、ケータイに伸ばしかけた手を戻しながら私はそういう結論に至った。
そりゃあね?
ミクちゃんだって最初は声が聴こえなかったのかなーとか、忙しかったのかなーと思いましたよ?
でも、でも、お姉ちゃんやリンちゃんに接する様子を見てて思ったのよね。
あからさまに、避けられてると!!!
「・・・はあ」
「?どうか・・・したの?」
溜息をつく私に声をかけてきたのは、流れる金髪をふわりと揺らすリリィちゃんだった。
最近になって私たちにも敬語が取れてきたのよね、リリィちゃん。
最初はカチコチに緊張してたんだから。
ちょっとは友達と思ってくれてるってことだよね?
えへ、嬉しいな。
「リリィちゃん」
「疲れた時にはすっぱいものがいいって先生言ってたよ。・・・食べない?」
にこりと微笑んで黄色い飴玉を差し出してくる。
ああ、優しいなぁ・・・!
「ありがと。・・・ねえ、ルカちゃん見なかった?」
「ルカ・・・さん?ねぇねと出かけていったのは見たけど」
「グミちゃんと?!!」
リリィちゃんの言葉に私は思わず食いついてしまった。
「え・・・う、うん」
「どこに行くって?!」
「さ、さあ・・・?そこまでは、聞いてないけど」
「そ、そっかぁ・・・」
びっくりしつつそう言ったリリィちゃんに私は肩を落としながら言った。
そっかぁ、グミちゃんとお出かけかぁ。
「大丈夫?」
「んー・・・。・・・ねえ、リリィちゃんは不安じゃない?」
「え?」
きょとんとするリリィちゃんはそれからちょっと上を向いて。
「ねぇねとルカさんでしょう?大丈夫じゃないかな?」
「・・・自信あるんだねぇ」
ふやぁと笑うリリィちゃんに私も笑顔になる。
「え、あの、自信あるっていうか!ルカさんはなんていうか、一途そうっていうか!ねぇねもだけど、その・・・!」
「うんうん。リリィちゃん一筋だもんね、グミちゃん」
あわあわするリリィちゃんが可愛い。
世間のクールなイメージとは大幅にずれてるぞー、リリィちゃん。
「ミクちゃん!」
「ごーめーんー!でも、リリィちゃんもグミちゃん、大好きなんだね」
「そ、そりゃ・・・」
「私がなぁに?」
「グミちゃん!」
「ね、ねぇね?!」
振り返ると意地悪そうに笑うグミちゃんがいた。
「ねぇねってば、お出かけじゃなかったの?」
「うん、まあね。他にも行ってみるって」
リリィちゃんにそう言って、それから私の方に顔を近づけてにこぉっと笑う。
え?え??
「愛されてるねぇ」
「ちょ、グミちゃん?」
「帰ろー、リリィちゃん!」
「え、ええ?!ねぇね?!!」
ぐいぐいとリリィちゃんの背中を押しながらグミちゃんが私にウインクをして見せた。
ど、どういうこと??
どういうことなの?!!



「・・・たーだいまぁ・・・」
「あら、お帰りなさい。ミク姉さま」
なんだったのかなぁとずっと悩みながら玄関の戸を開けると、微笑んだエプロン姿のルカちゃんが出迎えてくれた。
あ、今日は編み込みのお団子なんだ。
可愛いなぁ・・・。
・・・ん?
「ルカちゃん?!!」
「は、はい」
思わず大声を出す私にびく、と肩を揺らすルカちゃん。
「か、帰ってたの?」
「はい。遅くなってすみません」
ふわっと笑うルカちゃん。
あーびっくりした。
そういえば今日まともな会話ってこれが初めてじゃない?
「ううんー。何してたの?」
「今ですか?ケーキ作ってました」
「ケーキ?」
「ええ」
くすくす笑いながらルカちゃんがリビングの扉を開ける。
甘い香りがふわりと広がった。
「今年はネギケーキにしてみましたの」
「ネギケーキ!」
その言葉に私はテンションが上がる。
ルカちゃんのネギケーキ美味しいんだよねー!
・・・あれ?ケーキ?
なんでケーキ??
「やっぱり忘れてましたのね」
「へ?」
ぽかんとする私にルカちゃんが微笑む。
「ミク姉さま、お誕生日おめでとうございます」
お、誕生日・・・?
私の?
「ああ、そっか!」
「ミク姉さまってば」
3秒かかってやっとそう言った私にルカちゃんがくすくす笑った。
「それで朝からいなかったの?」
「ええ。何にしたらいいのか分からなくて。それで」
微笑むルカちゃんに、やっと合点がいく。
そっかぁ、避けてるわけじゃなかったんだぁ。
「ありがと、ルカちゃん」
「いえ。・・・あの、ミク姉さま」
「んー?な・・・」
に、と言おうとした私に、ルカちゃんが抱き付いてくる。
うぉおおおああああ何?!!何これご褒美?!!!
「・・・好き、ですわ」
「・・・!」
耳に聞こえる小さな声。
ああ、もう、ルカちゃんってば。
「うん、私も!私もルカちゃん好き!好き大好き愛してる!!!」


ひとしきりぎゅってした後、顔を見合わせあって笑う。


ねえルカちゃん。
私、今日が一番幸せだよ!!





「そういえば、どうしてお団子にリボンいっぱいついてるの?」
「お団子はカイト兄さまにやっていただいたんですけれど・・・。皆様に相談したらこれが一番喜ぶのでは、と」

後書きだったりなんだったり

3回目!(くどい)
最近ヤンデレのスパンが短いです、そもそもヤンデレのスパンって何だ。
言うてな・・・ヤンデレ(鬱)の引き出しそんなないんやで・・・。
七陽はがくキヨ書いたのでお休みです。
ザードも今回お休みです。
10組って意外と難しいんですよねーー。
相変わらず、診断メーカーより。
3章だよ!
割とサボってすいません、忙しかったん・・・。
7月31日診断分と7月21日診断分と合わせて選びました。
今はたぶん違う物が出るのであしからず。
1章2章も合わせてお楽しみいただければ。




そんな訳で、

1日目・CA→人間嫌いA弥くんとA弥に無視されたら何するかわからない系ヤンデレC太。実は!書いてる途中で消えました!!!!偽者C太さんを出すのが好きです二重人格好きな、おまえ!(受けも攻めも)こう、ぷっつん行きそうなんだけど頑張って理性で抑えてる系C太さんが好きです
2日目・レイセイ→童心少女と大人世界!(違う)幼少期にしても良かったんですけども。セイリオスが居るからロナードは自分のところに戻ってこないと思ってるヤンデレイナス
3日目・アルロナ→続ける気はなかった(笑)レイセイの別視点みたいな感じかな?ロナードがいるからセイリオスは不幸なんだって思ってるヤンデレじみたアルバートさん
4日目・ザカイス→薄幸の美人・イスファルに恋をしたザカリーさん。ログ化したのかといえばまあそういうわけでもなく、な・・・うん、深く突っ込まんといて・・・(考えてない)今回イスファルが余裕なのは後輩ができてちょっと嬉しいからです。ディリウスのこともあるし・・・みたいな・・・イスファル逃げてちょう逃げて
5日目・レンカイ→崎本家のレンとカイトは今回もお休みです、あの二人鬱とかヤンデレ合わないんだもんよ・・・。ところでパンキッシュ怖い(誰の所為だ)フォロワーさんにどの花言葉が読みたい?って聞いた結果がこれだよ!!オンザロックさんは言うなれば猫カフェの猫のような人だと思ってます(見た目完璧愛想良し、でも小悪魔)別れる宣言したのは裏で糸を引いてる人がいる・・・といいなぁ・・・(願望)
6日目・がくキヨ→どうしてこうなったのか私にも分かりません(てめ)小坂さん家のがくぽとキヨテルでも多分書けた。うちのボカロパラレル(二つの物語)仕様にしようかとも思ったんですけど、不親切設定だったのでやめました。どっちせ不親切ですいません。悪ノ大罪より、ガモン・オクト(庭師)とセト・トワイライト(科学者)です
7日目・岩坂→現世のあいつらそろそろネタなくてな・・・。恋するイワシャコ(CV子安)・・・すてきな響き・・・!洗脳ネタは一度書いてみたかったので満足
8日目・エドハボロイ
9日目・フレユリ
10日目・イチウリ

背景画像は!!!!恒例☆酒の写真!!!!!
大学の友達と飲んだのでした。
やべぇ、色がちょうレンカイ。

鬱的花言葉で1日1題3章・イチウリ(向日葵/鬼百合鰤SSS

ーー
イチウリ・私は貴方だけを見つめています・高慢/侮蔑・嫌悪

鬱的花言葉で1日1題3章・フレユリ(桑/イソトマ・TOVSSS

お人形さん
なまじ綺麗な顔でまったくもって動かない、彼を評するにはまさに相応しく。
お人形さん。
僕だけのお人形さん。
微笑みながら彼の髪をもてあそぶ。
ねえ、いつまでそうしているつもりなんだい?
いつになったら起きるのかな?
ねえ、聞こえてるんだろう?
ねえ
昔みたいに笑ってよ!
強気な笑みで僕に手を伸ばしてよ、ねえ!







ーー
フレユリ・共に死のう/狂愛・猛毒

鬱的花言葉で1日1題3章・エドハボロイ(クロトン/イラクサ・鋼SSS

ーー
エドハボロイ・残酷・中傷・悪口・悪意/妖艶・嬌艶 

鬱的花言葉で1日1題3章・岩坂(ハリエニシダ/黒百合・鳩彼SSS

悲しい目をした綺麗な男。
そんな男を自分のものにできたら。



「くく。威勢よく飛び込んできた割にはあっさり捕まりましたねぇ、カインくん?」
「・・・はっ、貴様に俺の何がわかる」
せせら笑いながら私を睨む彼。
おや、随分と余裕があるのですね。
「学習しませんねぇ、貴方も」
「うるさい!」
「・・・そんなに弟が大切ですか」
嗤うと、彼の瞳がびくりと揺れた。
ああ、当たりか。
本当にわかりやすい。
・・・まあ、ある意味純粋なのかもしれないですがね。
「私に逆らわない方がいい。・・・貴方もそれはよく痛感しているはずですが?」
それとも、と私は嗤う。
「躾が、足りませんでしたか」
引きつった表情をする彼に私は顔を近づけた。
捕えられ、ありとあらゆる拷問を受けても彼はまだ正気を保っていた。
騎士としてのプライドか、はたまた弟を守りたいと願う一心でか。
・・・私にはどうでもよいことだ。
身動きが取れないように縛りつけた彼の、顎を指で持ち上げる。
落ちないのならば堕としてしまえばいい。
私が、この手で。
「弟君は貴方など必要としていないように見えましたが」
「・・・黙れ、ヴァレンシュタイン。この、下劣な悪魔め」
「何とでも。・・・貴方は、その悪魔の下に堕ちるしか、他ないのですから」
囁く私を、彼が見上げる。
「・・・何を、するつもりだ・・・っ!」
「おや、分かりませんでしたか?」
震え声で怒鳴る彼に笑いかけて、私は残酷な答えを突きつけた。
それはまるで死刑宣告のように。
「貴方の手で弟を・・・セエレを殺すよう、私が貴方を変えてあげると言っているのですよ」
嗤う私に、初めて彼が怯えを見せた。
「・・・ぃ、やだ、やめろ、嫌だ、い、や・・・っ!」
逃げられないと分かっているだろうに、彼が激しく身を捩る。
微々たる抵抗を封じ切って、私は嗤った。
嗚呼、もう遅い。
「光栄に思うといい。私が使命を与えてあげましょう」
ぐっと彼の頭を掴む。
白い光が、彼を包む。
「ぅぐあ、あぁあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」
四肢をひきつらせ、彼が悲鳴を上げた。
つ、と蒼い瞳から涙が零れ落ちる。
それは本当に綺麗だと、私はそう感じた。
白い彼が染まっていく。
綺麗な目から光が消える。
「私に、屈従なさい。カイン・・・いえ、ナイトメア・ファンテール」
「・・・御意」
意志の無い彼が私の手に口づけた。



綺麗な彼に呪いをかけた





一生、私に縛られる呪いを











ーー
岩坂・屈従/呪い・恋
*ヴァレンシュタイン×ナイトメア・ファンテール

鬱的花言葉で1日1題3章・がくキヨ(へレニウム/にしきざ・ボカロSSS

「・・・会いたい人に会える鏡、ね」
我が小さな主人に「磨いといて!」と渡された2対の鏡を見ながら俺は溜息を吐いた。
そんなもので会えるなら苦労はしないと思うのだが。
一回なら使ってもいいよ、といたずらっぽく言われたそれを思い出し、壁に立てかける。
会いたい人、か。
・・・そうだな、処刑された自分の兄には一度会いたいかもしれんな。
つぅ、と鏡に指を滑らせる。
途端に鏡が曇った。
「・・・え?」
霧が晴れるように輝きを取り戻した中に、いたのは・・・。
「・・・兄、さん?」
「・・・は?」
思わず食い入るように中を見つめる。
セミロングの黒い髪にメガネの彼は・・・兄によく似ていた、が。
・・・違う、兄ではない。
しかし、どこかで・・・。
「・・・失礼。・・・貴方は」
「・・・。セト」
少し長い、黒に近い茶髪をさらりと揺らして彼・・・セトが言った。
「セトさん」
「さん、はいらない。セト、でいい」
鏡の向こうの彼が笑う。
「で?お前は誰」
「我は・・・ガモン」
「ガモン?ふーん、変わった名前なんだな」
彼の言葉に俺も笑って見せる。
・・・ガモン・オクトは【昔】の名だ。
今はヴェノム・ソードという【名】がある・・・が、この男には知らせずともいいだろう。
「あまり驚かないのですね」
「一応これでも驚いてるぞ。鏡に自分じゃない人が写って、しかも喋ってる。こんな非科学的なことは初めてだ」
おかしそうに笑う彼・・・セト。
随分子供っぽいのが出たな。
「っていうか敬語やめろよ。そういうの、好きじゃない」
「・・・分かった」
白い服をひらめかせつつ、そういう彼に俺は苦笑する。
・・・あまり地を出すことはないのだが、彼には出してもいいと思えた。
「仕事は?何やってるんだ」
「ああ。庭師だ」
「・・・。・・・本しか見えないけど」
「庭師が書類整理をやってはおかしいか」
「別に?」
くすりとセトが笑う。
「セトは?」
「僕?・・・科学者、というにとどめとく」
「なんだ、それは」
楽しそうに笑うセトは第一印象と変わらず可愛らしい。
「ガモン」
「ん?」
「どうして僕の姿が見える?」
「・・・そうだな」
首をかしげるセトに笑って見せる。
「我の遊びに付き合ってくれれば、教えてやる」
「遊び?」
「ああ」
俺の言葉にセトが考え込むように下を向いた。
「どんな遊びなんだ?」
「何、簡単だ」
笑って、指を一本たてる。
・・・いけないことだというのは、分かっていた。
「貴方が科学者だというのなら、鏡の中から出ることなど、容易いだろう?」
「鏡から、出る?この?」
「ああ、そうだ」
頷く俺の脳内で誰かがささやく。
セトにそう言えば、おそらく彼はやってのけてしまうだろう。
出会って数時間しか経っていないが、そんな気がした。
そして、出てきてしまえばこの日常はすべて【終わる】。
何かに怯えながら暮らすことも・・・泥沼のような日々に射しはじめた光もすべて、なくなるのだ。
「・・・いいよ」
彼が無邪気に笑う。
それはどこかあの我侭な王女に似ていた。
「その【遊び】、乗ってやるよ」




鏡の中の彼が消える。
つ、とその縁を指でなぞりながら俺は嗤った。
「やっと会えた・・・俺の・・・原悪者」

紫色の夢で見てから、心の奥でずっと気になっていた男。





俺をこんな目に合わせた最悪者に、俺は




・・・絶望的に不可能な恋をした


ーー
がくキヨ・絶望の恋/危険な遊び
*ガモン(庭師)×セト