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犬猿コンビと3Pプロローグ
「鬼ヶ崎、好きだ。俺と付き合ってくれ」 ザクロの唐突なそれに、カイコクがぽかんとした表情のまま彼を見上げた。 飲もうと思って淹れた緑茶がだばだばとテーブルに溢れる。 「…鬼ヶ崎、それ、熱くないのか?」 「へっ、あっ、うぉ?!!」 控えめに指摘されるそれに、カイコクはようやっと熱さを認識したようで。 何をやっているんだ、とザクロが呆れたように傍にあった布巾を手渡した。 まるでいつも通りのそれに、告白された事なんて忘れそうになる。 ザクロは真面目で純情な男だ、告白にだって命をかけるくらいの勢いだろう、と。 「…すまねぇな、忍霧」 へにゃりと笑い、手渡された布巾を受け取る。 きっと先程のは告白でも何でもなかったのだ。 「火傷が残ったら大変だろう。折角綺麗な肌をしているのに」 「…へ?」 「?好きなやつの心配をするのはおかしいか?」 …前言を撤回した方が良いだろうか。 ザクロを見上げながらカイコクはぼんやりと思う。 大体こんな気障なセリフ、どこで覚えてきたのだろうか。 「…鬼ヶ崎?」 「あっ、やっ、すまねぇ」 心配そうなザクロにカイコクは笑みを作った。 「…。…返事は待つ。早い内に返事をくれ」 普段通りでないのはバレていたのだろう、頭を撫でたザクロが食堂の奥に消える。 それを見送り、カイコクはそっと嘆息した。 「…どうしたんだよ」 「…。…駆堂」 不思議そうな声に振り仰ぐ。 声をかけてきたのはアンヤで、カイコクは「何でもねぇよ」と笑ってみせた。 それに、あっそ、と答えたアンヤがどかりと隣に座る。 「?駆堂?」 「…あー…ちょっと…オメーに話、あんだけど…」 首を傾げるカイコクに、アンヤが口ごもり、頭を掻いた。 珍しいな、と思いながらも「何でぇ」と笑ってみせる。 「鬼ヤローさ、好きなやつとか…いんの?」 「へ、ぇ…??」 思いもよらないそれに、笑みを浮かべたまま固まった。 「な、んで…そんな」 「あー…。まどろっこしいの嫌いだから言うけど!オレは!好きなんだよ、鬼ヤローが!」 つっけんどんに言われるそれに思考が停止する。 「…流行ってんのかい?それ」 「…は?」 思わず呟いたそれにアンヤが低い声を出した。 「…何、オレの前に告ったやつ居んのかよ」 「…や…ま、何というか、だな……」 彼の追求に目が泳ぐ。 その先には何やらユズと話しているザクロが、いた。 「…よりによってマスク野郎かよ。で?返事は?」 「…いや、まだだが…」 「ふぅん……」 嫌そうに顔を歪めたと思ったアンヤが悪そうに笑う。 嫌な予感、と表情を引きつらせたカイコクの襟ぐりをつかみあげた。 「…ふっ」 思わずびくっと身体を揺らすカイコクに伝わったのは唇に何かが触れる感触で。 拍子抜けするようなそれに瞑った目を開く。 顔いっぱいに映ったアンヤは勝ち誇った顔をしていた。 それで漸くキスされたのだ、と知る。 ふとザクロを見ればガタリと立ち上がったのが見えて。 これはややこしくなりそうだな、と…いっぱいいっぱいになりそうな頭でそれだけを、思った。
それから数十分後。 場所をカイコクの部屋に移した彼らは…主にザクロとアンヤが…ギャーギャーと言い争っていた。 元気だねぇ、とぼんやりとカイコクは思う。 「貴様、年上に譲ろうとは思わないのか!!」 「思わねぇな!テメーこそ、年下に譲れや!」 「何故俺が!大体、先に告白したのは俺だ!」 「ちゅーはオレのが先だったんだよばぁか!」 「なんだと?!」 「やんのか?!」 「…喧嘩するなら出てってくんな、お二人さん?」 堪らず、カイコクがそう言った。 途端に黙り込む2人にカイコクは溜息を吐く。 これは、カイコクがどちらかを選ぶ、もしくは二人ともを断れば済む話だ。 …済む話だとは…思うのだが。 「…。…俺は男でぇ。だから二人の想いにゃ答えらんねぇ。だが、二人が嫌いだというわけじゃあない。…今まで通りじゃ駄目なのかい?」 「「駄目だ」」 カイコクのそれに二人の声がピタリとユニゾンする。 こんなところばかり仲良くならなくても良いのに、と思った。 困った表情をするカイコクに、ザクロとアンヤがお互い顔を見合わせる。 「…なぁ、マスク野郎。いーこと思いついたんだけどよ」 「奇遇だな、駆堂。俺もだ」 「へ?え??」 どうにも悪い顔の二人に逃げようとする間もなく、カイコクは布団に押し倒された。 混乱していれば二人が口を開く。 「なあ、鬼ヶ崎。俺達のどちらかを選べないのは俺達が男だからだろう?」 「それ、男でも問題ねーって分かりゃ別に良いってことだよな?鬼ヤロー」 「…お前さんら…」 二人に告げられるそれに、カイコクはひくりと笑みを引きつらせた。 「覚悟しろ鬼ヶ崎、絶対俺を選ばせてやる」 「ぜってぇ最後にゃオレを選ばせてやるよ」 甘くも強引な告白をし、二人はそれぞれ持ち上げた足に口付ける。
恋のゴングが鳴って、部屋に響きわたった。
ド攻めコンビ×カイさんの3P
ザクロ+アキラ様×後天性にょたカイさん
アキラ様のクスリかなんかで女の子になってしまったでぇちゃんと、「処女を奪えば元に戻るよ!」とかなんやかんや言われて犯すザッくん
にょたカイちゃんがパカメラフラッシュでザッくんに犯される悪夢を見る
少し、痛い目を見ていただきませんとお分かりになりませんか?と、パカが言った。 それは覚えている。 「…ぅ…」 パカメラのフラッシュが光り、一瞬目を瞑った。 ただのそれだけだったのに。 「…ここ、何処でェ…」 痛む頭を押さえ、彼女…カイコクは辺りを見回す。 真っ白い場所だった。 何もない、場所。 悪夢を、見ていただきますと…パカは言ったのだ。 これが自分にとっての悪夢なのかと疑問符を浮かべた…その時である。 「…おし、ぎり?」 何もないと思っていた場所に、仲間である忍霧ザクロが立っていた。 「…っ、忍霧!」 思わず大声で彼を呼ぶ。 ゆっくりと振り返ったザクロは…見たこともないような、嫌悪に塗れた顔をしていた。 思わずびくりと固まる。 「…忍、霧…?」 「…。…その汚らわしい口で俺の名を呼ぶな」 「…ぇ?」 彼の口から放たれた言葉に一瞬理解が遅れた。 「…お、し…」 「聞こえなかったのか?貴様」 「…っ!」 震えるカイコクの伸ばした手を取り、ザクロが嗤う。 ゾッとするような笑みだった。 違う、これはザクロではない。 分かっているのに体が動かなかった。 「…っ!ぃ…っ!!」 ザクロの手が長く伸ばされた彼女の髪を掴み上げる。 そのまま思い切り引き倒された。 「…っ!!!げほっ、ごほ…っ!な、に…しやが…!」 受け身すら取れず、カイコクは咳き込みながらザクロを睨む。 「…煩い」 両手首を地面に押さえつけられ、彼女は目を見開いた。 目の前のザクロは…ナイフを振りかぶっていたから。 信じられないものを見ている気分だった。 「…や、めろ」 「煩いと言っている、だろう!」 「…~~っ!!!!」 震える声を無視して振り下ろされたナイフは両手のひらを貫通し、地面に刺さる。 本当に痛い時には悲鳴も出ないのだと、カイコクは知った。 「…ぅあ…ぁ……」 「良い顔をする」 ザクロが嗤う。 涙でその顔が歪んだ。 違う、こんなの…ザクロではない。 だが、痛みは確実に現実を突き付けてきた。 「…し、ぎりぃ…!…すけ、て…っ!」 「まだ歯向かうのか、貴様は」 助けを求めて呼ぶ彼女に…ザクロは小さく溜息を吐き出す。 そうして、痛みに動かす気力もなくなった両足を大きく割った。 あれよあれよという間に下着を脱がされ、カイコクは震える。 犯す気なんだろうか。 こんなにも【嫌い】を押し付けてくるというのに。 …ただただ、怖い、と思った。 と、ザクロは何かを手に取る。 それが何かを理解する前に…再び激痛が走った。 「…っ!!ぅあああっ!なに、なにぃ?!!」 「…切れてしまったか」 混乱するカイコクに、何事もないようにザクロが言う。 ズッズッと腹の奥を突かれる不快感。 しばらく経って何かで尻の中を犯されれているのだと…チカチカする脳内でようやっと理解した。 「…きもち、わる…!ぃだい…っ!!や、めろ…やめ、て…くんな…!!そ、んなとこ…ひっ、ぁっあぁああっ!」 「俺に指図をするな」 ぐり、とそれが一層強く奥を突き上げる。 快楽も何もない行為だった。 涙が溢れて止まらない。 「ぅあ…はっ、はぅ……ひ、ぅ…!」 ガタガタと震えるカイコクを…更なる地獄が襲った。 「?!お、おし、ぎりぃ…!…も、う…やめ…!!」 「存外頭が悪いな、貴様は」 縋るカイコクにザクロがせせら笑う。 ズプン、と…濡れてもいないそこに彼の性器が入り込んだ。 脳内で弾けるプチプチと言う音。 処女膜が散らされた…音。 ひゅっと喉が鳴る。 これは悪夢だと強く思い込もうとするカイコクに、現実は無情だった。 「っぁ、あ、あぁああああっ!!ひぁぅっ!やっ、ぁんっ、ひっ…ぅう~~っ!!」 防衛本能だろうか、膣から溢れ出た愛液を混ぜ返し、ザクロは犯す。 子宮口を突き上げ、涙を流すカイコクを気遣いもせず、ただ本能のまま犯すザクロに彼女はは涙を散らすしかなかった。 「ぅうううっ!!!」 びくっびくっと足が大きく跳ねる。 何がなんだか分からないカイコクに、出すぞと言う声が耳に入った。 理解する前に、膣内に熱いものが注ぎ込まれる。 「…ぁ、つぃい…!」 無意識にそう声を漏らした。 尻を犯していたそれが引き抜かれ、カイコクはゾッとする。 彼女を犯していたのは番傘だったのだ。 真っ白な部屋で、カイコクの眼前が真っ黒に染まる。 許して、と呟いたカイコクがそれを承諾される訳も無く。 「ひぎゃぁあっ!」 再びザクロのそれがカイコクを犯す。 悲鳴にも似た嬌声は、白い部屋を覆ってから霧散した。
「…気がついたか、鬼ヶ崎」 ぼんやりと目を開けたカイコクに、ザクロはほっとした目を向ける。 廊下で倒れていた彼女を部屋に運んだは良いが、魘されるばかりで一向に目を覚まさないカイコクにやきもきしていたのだった。 「どうしたんだ。あんなところ、で…」 「…ぅ、ぁ…っ!!」 小さく悲鳴を上げたカイコクがシーツを掴む。 ゆるゆると首を振り、彼女は小さいながらはっきりと「怖い」と言った。 「…は?怖い?俺が、か?」 その言葉にザクロは混乱しきりである。 カイコクは何を言っているのだろうか。 「俺が何をした?教えてくれ、鬼ヶ崎」 「…ぁ……」 僅かに声を上げ、カイコクがおずおずとザクロを見上げた。 ポツリポツリと夢の内容を話すカイコクを…ザクロは思わず抱きしめる。 「…ッ!や、ぁ…!」 「…夢だ、それは…夢だ、鬼ヶ崎」 そっと囁き、ザクロは笑みを浮かべた。 マスクの下で…黒い笑みを。 「…ゆ、め…?」 「そうだとも。俺はそんな酷いことはしない。知っているよな?」 「…ぁ…」 そっと離れ、ザクロはナイフが刺さっていた箇所を優しく撫でた。 うん、と壊れた目でカイコクが笑む。 ザクロが優しいならばそれで良いとさえ、思った。
(さてさて、夢はどこからどこまでが夢だった?
優しい彼は、夢か現か幻か。
それは彼女だけが知っている。)
彼女にズボンを履いてほしい!(ザクカイ♀)
「鬼ヶ崎!!!」 「?なんでェ、忍霧」 人のベッドで寝転がるカイコクを怒鳴るザクロに、きょとん、と不思議そうな目を彼女は向ける。 さらりと長い黒髪が揺れた。 ザクロを見る目は純粋そのもので、ザクロは溜息を吐く。 「…あのなぁ…!貴様、何度言ったら分かるんだ」 「何が」 「…っ、ズボンを履けと言っているだろう!!」 ズイ、と脱ぎ捨てられたままのズボンを差し出せば、カイコクはふいとそっぽを向いた。 「いやでェ」 「…なっ」 あっさり告げられるそれにザクロは固まる。 「…何故…っ」 「暑い。締め付けられるのが嫌だ」 「…子どもか、貴様は!しかもまた俺のTシャツを勝手に着て!そういう破廉恥な格好をするな、と…!」 「Tシャツのどこがいけねェって…?!」 「それ一枚きりなのが問題だと言っている!!」 「とにかく、嫌なんでェ!」 怒鳴るザクロに同じくらいの声量で返してくるカイコクは、布団に潜り込み、どうやら籠城することに決めたようだ。 こうなればうんともすんとも言わなくなるのはザクロも知っていた。 「…っ!勝手にしろ!」 ズボンを投げつけ、シャワー室に向かう。 どうして、こうも彼女は無防備なのだろうとため息を吐いた。 ズボンも履かず、ザクロのTシャツを一枚着たきりなど、襲ってくれと言っているようなものではないだろうか。 普段の浴衣も目のやり場に困ることはあるが…あちらはまだ足が見えてないのでマシだった。 ザクロの服はあまりダボッとはしていないので色々ギリギリなのである。 …そう、色々。 『押してダメなら引いてみろ、というのはどうでしょうか』 ふと思い出されたのは以前このことを相談した時に告げられたヒミコの言葉だった。 『弟たちも以前、パジャマを着ずに走り回ってたんです。でも、私が注意するよりも自分たちで危ない目にあった方が実感したみたいで』 ふわふわと笑う、彼女には何があったかは聞かなかったが…それを試してみる価値はありそうだな、と思う。 カイコクには少し痛い目を見てもらわなければ。
「…ん、ぅ……」 シャワーを浴びて出てきたザクロが見たのは、すっかり【要塞】を崩したカイコクだった。 生足を惜しげもなく晒し、無防備に寝息を立てている。 普段なら叩き起こすか諦めて布団をかけてやるが、今日は違った。 そっと起こさぬよう彼女に近づき、黒い布で目を覆う。 瞳を隠しさえすればこちらのもので、ザクロはカイコクの両腕を取り上げ一纏めに縛った。 「…ぅ……?!…なんでェ、こりゃ…はな、せ…っ!」 さすがにそんな暴挙に出れば彼女は目を覚まし、じたじたと暴れる。 だが、そんな抵抗を無視し、ザクロはカイコクの足を持ち上げた。 「だ、れ……っ!!やっ、やぁっ!!やめ、ろ!!離せ、触ってんじゃ、ね……ふぅっ、ぅあっ?!!」 声を荒らげる彼女の下着越しについ、と指で中心部を突く。 可愛らしい声を上げるカイコクがふるふると震えた。 まるで捨てられたばかりの子猫のようだ、と思う。 ザクロは引き出しから筆を取り出し、下着越しに肌を撫でた。 クリトリスからは愛液がじわりと滲み、下着にシミを作る。 「ひぅっ!や、だぁ…っ!…し、ぎり…おし、ぎりぃ…っ!」 彼女は視覚情報がない中での刺激に恐怖しているのだろう、小さな声で縋るように助けを呼んだ。 「…おし、ぎり…だよな?忍霧だろぅ?なぁ、悪かった、悪かったからぁあ!ふあっ、やっ、やだっ、やだぁっ!」 カイコクの謝罪を無視しその行為を続けること十数分、既に下着はぐしょぐしょで。 これくらいなら良いだろうとローターを2つ取り出す。 下着を横にずらし、ローターを膣に押し付けた。 「?!やめろ、やめ…っ!やだぁ!!!いや、やだ、い…や…」 カタカタとカイコクが震える。 いつもはこんなに嫌がらないが…やはり視界が奪われているというのは恐怖でしかないようだ。 しかしお仕置きだと言い聞かせ、ズブリと押し込む。 「~~っ!や…や…!…はなっ…せ……っ!ぃぐっ?!」 一瞬躰を強張らせた彼女がじたじたと先程より強く暴れた。 目隠しが取れてしまう!とザクロは馴らしてもいないアヌスにローターを押し込む。 「ぅぐ…ゃ……や…!ぃだ…い…」 途端に大人しくなり、震えるだけになった彼女の下着を戻した。 痛みを訴えるカイコクのそこを指で撫であげる。 切れた訳ではなさそうだが、彼女は痛いとシーツを掴んで泣いた。 精神的なものだろうか、と、その手をぐいと引っ張り、ザクロは彼女の躰を起こす。 「うぇ?!何、なになに?!やめろ、やだ、助け、て…っ!おし、ぎり、忍霧ィ!!」 己の名を呼び、助けを求めるカイコクを歩かせ、ザクロは無言で部屋の外に出た。 「っ!!ぃ、きたくねぇ…!やだ、ぁあっ?!」 音だけで部屋の外だとわかったのだろう、渋る彼女のナカに埋め込まれたローターのスイッチを入れる。 途端に力が抜けるカイコクの手を引っ張った。 廊下をただただ歩き、時間を消費させる。 「おや、ザッくんと…そっちのひっつき虫はカイさんかにゃ?」 「珍しいわね。…こんな時間に何をしてるんです?」 と、前から歩いてきたのは髪型が違うユズとカリンだ。 大方、銭湯にでも行っていたのだろう。 「ああ、ホラーゲームをやったんだがな、思ったよりグロくてこのざまだ。水を取りに行こうとしたんだが…一人は怖いと言うから」 目隠しを見られないよう自分の方に顔を押し付けてやりながら、ザクロは持って来ていたペットボトルを振り、そう言った。 バレると思ったが二人は存外あっさり信じたらしい。 カリンなどはホラーゲーム実況者だからだろう、「鬼ヶ崎さんがこうなるなんて!どのゲームです?!」とわくわくしながら聞いてきた。 以前、ザクロが挑戦してみようとしてその悍ましさに秒で諦めたゲームタイトルを告げればカリンは知らなかったようで、「一緒にやりましょ、ユズ先輩!今!」と楽しそうにユズの手を引っ張る。 「…今の話を聞いて、やろうと思う要素あったかい?カリリン」 「実況者たるもの、何事も挑戦ですってば!ね!…ありがとうございます、忍霧さん!」 「はいはい、仕方がないにゃぁ。じゃあ、ザッくんにカイさん。また明日」 「ああ」 二人に手を振り、ザクロはまた無言になる。 嫌がる彼女を歩かせ、部屋に入った。 「…鬼ヶ崎」 「…は……ぅ、ううーっ!!」 そこでようやっと、黒い布を外してやる。 漆黒の瞳に光を浴び、濡れたそれを歪めたカイコクが抱きついてきた。 「忍霧、の、阿呆…っ!!こわかっ、怖かったんだから、な……?!」 「すまない。…そんなに怖がるとは思っていなくて、だな……」 宥めるようにザクロは彼女の髪を撫でる。 まさか目隠しの下のカイコクがこんなにも怯えているとは思わなかった。 見たこともない姿にザクロは苦笑する。 「ほ、かっ、他のっ、やつ…っ、こわっ…」 「悪かった」 ガタガタと震えるカイコクは余程怖かったのだろう、素直に抱きついてきて、普段はあんなにも気丈なくせに、とザクロは笑った。 「しかし、貴様も俺の言うことを無視していたのだから相子だろう?」 「…ぅ、え…?」 きょとん、とカイコクがこちらを見る。 「ズボンを履けと、言ったよな?」 「?!そ、んだけ…??」 「そうだが……」 目を見開いた彼女がザクロの返答にへなへなと崩れ落ちた。 「?!鬼ヶ崎?」 「…き、らわれ…た、かと……」 ぽつりと呟かれたそれはあまりに意外で、ザクロは目を見開く。 何を持ってそんなことを言うのか、検討もつかなかった。 「は…。…そんなことあるはずが無いだろう」 「…っ!お前さんっ、何度呼びかけても無視したくせに!」 「…それは……」 キッと睨みつけてくるカイコクに、ザクロは頭を掻く。 「こうでもされれば、危機感を覚えてくれるかと思って、だな…」 「…お、れが……っ、どんな…思いで…っ!」 ポロポロと涙を零す彼女に、やりすぎた、とその頭を撫でた。 「…すまない。貴様のことは大切だ。だからこそあまり破廉恥な格好をしてほしくはないんだ」 「…忍霧の、前だから…っ!他のヤツがいる時はしてねェ…っ」 「存外可愛いことを言ってくれる。だが、パカメラがいつ見ているかは分からないんだぞ?」 頭を撫でながら言えばカイコクは少々ブスくれた顔をする。 「…何のための彼氏でェ……」 「…貴様は俺に護られるのなんぞはごめんだと思っていたが」 苦笑しつつも意地悪く言ってやれば彼女もまたじっとりと見上げてきた。 「…お前さんには背中を預けてやるって言ってんだが?」 「それは…彼氏冥利に尽きるな」 くすくすと笑いながらザクロはカイコクの目尻にキスを落とす。 「…んっ……忍霧、ベッド……」 「…分かっている」 もぞもぞと動く彼女を抱き上げ、ベッドに下ろし、そのまま押し倒した。 「…鬼ヶ崎…」 「…ん、ぅ…ふっ…」 ちゅ、と唇に軽くキスを落としてから深く口付ける。 カイコクは意外とキスが好きだった。 上顎を撫でくすぐれば、とろん、とこちらを見つめてくる。 綺麗な髪を乱し、ちゅっちゅと体中に口付けた。 ローターを起動させるのも忘れない。 「…おし、ぎりぃ…ぅあっ、ふ…ぁ……っ!とって、とってくんなぁ…っ!」 ぴくんっと躰を揺らし、嫌々と首を振る彼女の太ももに跡を残しながらザクロは駄目だと一言告げた。 「な、んで…んぁあっ!!や…っだぁ…っ!」 「一応『お仕置き』だからな。今日はこのままだ」 「…ひっく、ぅう……っ!は、んせ…した…か、らぁあ!」 「駄目だと言っている。…少し我慢しろ」 泣きじゃくる頭を撫でてやり、ザクロは少し離れる。 以前に使おうとしてカイコクが盛大に嫌がったそれを手に戻れば、ひくっと表情を引きつらせた。 「…や、やめて…くんない…っ」 「お仕置きだと、言っただろう?」 震えた声の彼女にそう返しながらローションをかけ、下着を脱がす。 くちり、とバイブを膣に押し付けた。 「…わ、悪かった…から……」 「なら、次からはしないことだ、な!」 「~~っ!!!!」 ズプンと押し込めば、カイコクは声なき悲鳴を上げる。 ローターを押し上げ、スイッチを入れた。 「ぅあっ、ふぁっ、や、やぁっ、…やぁああァっ!!!」 嬌声を上げる、カイコクの手がゆらゆらと彷徨う。 その手を取らず、もう一本の細いバイブにもとろりとローションをかけた。 ぎゅうっと身を縮め、快楽に耐える彼女は気づいていないのだろう。 幸い、とザクロはそれをひくつくアヌスへと突き刺した。 「ぃぐっ?!!む、りぃ…っ!や、だ…ぃやだぁあ!!」 「大丈夫だから。…ほら」 「むり、らから…さけ、る…や……っ!!」 舌足らずな言葉でザクロに訴えてくるがここまで行けばもう止められず、最奥まで押し込む。 揺らめく手を今度こそ取り、ザクロはカイコクを抱きしめた。 「ほら、入っただろう?頑張ったじゃないか、鬼ヶ崎」 「…ん……」 ホロホロと涙を流す彼女にキスを落とし、ザクロはスイッチを入れる。 「ぅぁあ??!ひっぃ…やっ、あ"っ?!!ぃぐっ、ひぅううっ!!!」 ぎゅぅうっと抱きついてくるカイコクは一瞬の内にイッてしまったようだ。 だが、機械は彼女を余韻になど浸らせない。 「?!!とめ、てくんなァ?!!や、だ…イッた、ばっか…あっ、あぁっ、ひん…っ!!」 可愛らしい声を上げ続けるカイコクの、躰に跡を残しながらザクロはバイブを前後に動かした。 「やぁあっ!も、やだぁあ!!!ふぁっ、やっ、ぅうーっ!!」 びくんっと盛大に躰を跳ねさせ、普段はあまり上げない声を上げて彼女はイく。 「はー…はー……」 とろん、と躰を弛緩させるカイコクに、こちらもスイッチを切った。 「よく頑張ったな、鬼ヶ崎」 「…ん…」 するりと頬を撫でれば彼女は素直に頷く。 「気持ち良かったか?随分とイったようだが…っと」 ほんの少し意地悪を言いながら膣のバイブを抜けばカイコクが小さく声をあげながら引っ張ってきた。 「お、しぎりが良い…っ!おし、ぎりのが、ほ…しぃ…」 ぎゅうっとザクロの服を掴む彼女が可愛らしい。 いつもこうなら良いのに、とザクロは服を脱ぎ、身を沈めた。 「…ぁっ、待って、まだ入ったまんま…んんんぅーっ!!」 「…はっ…今日は両方を嫌になるまで可愛がってやるからな…っ!!」 目を潤ませるカイコクに、ザクロは舌なめずりをしながら自身を押し込む。 有言実行の言葉通り、彼女は一晩中可愛がられたのであった。
「なー…パカの野郎からネグリジェ?が届いたんだが……」 「捨てろ。一緒に選んでやるから」 後日、パジャマ騒動で一悶着あるのは…また別の話。
ゆるゆる監禁アカカイ最初の話
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じゃあ行きましょうか、と俺は鎖を手に笑う。 ぴくりとカイコクさんが肩を揺らし、俺を見上げた。 のそりとその身体を起こす。 俺が持ってきたゲームの罠にまんまと嵌ったカイコクさんはキスだけでイッてしまい、お仕置きを受ける羽目になった。 媚薬も含んでる躰だ、あんなの無効だって言えるんですけどね、本来は。 案外期待してたりするんでしょうか。 「…な、あ……どこに」 「お風呂ですよ?」 「…へ、ぇ…?」 俺のそれに、ぽかんとするカイコクさん。 まるで予想外だというようなそれに俺は笑う。 何処に連れて行かれると思っていたんですかね! 「服脱いで、四つ這いになってくださいね?カイコクさん」 にっこりと笑うとカイコクさんは嫌々ながら服を脱いだ。 いつもなら【カイ】と呼んで催眠をかけるけど、今日は違った。 なんと言っても今日はゲームに負けたお仕置きだ。 たまには普段のまま乱れてほしいっていうのもありますし。 「んっ、ふぁ…はぅっ、ひっ…!」 四つ這いになったカイコクさんのアナルにローションをつけた指を挿入させて解していく。 ぴくっ、ぴくっと腰が揺らめいた。 熱い息が風呂場に反響する。 「こんなもんですかねー」 「ふぁっ?!…ぁ、ぅ…」 三本になった指を引き抜くとびくっ!と躰が大きく跳ねた。 とろとろに解けたカイコクさんに触れるだけのキスを落とし、ちょっと待っててくださいね、と俺は風呂場から出る。 向かうはキッチンの冷凍庫。 目的のものを持ってきた俺は急いで風呂場に戻った。 「お待たせしました、カイコクさん!」 笑いかけ、持ってきたそれを一つ取ってアナルに押し付ける。 「ひっ?!つ、めた…!」 「当たり前ですよー。氷ですから」 俺の言葉にカイコクさんは信じられないというように振り向いた。 「最近熱いですから…ね!」 「やっ、やめ…!ひ、ぃ?!」 慌てて止めようとする手を無視して、くん、とそれを押し込める。 「お仕置き、ですよ?」 「ぅあ…あん、は、ふぅ……!」 氷を口に咥え、そのままカイコクさんに口付けた。 引き結ばれる前に氷を舌で彼の口に押し込む。 熱い口内で溶けたそれが滴ってタイルに落ちた。 ぽやりと見上げるカイコクさんの頭を撫でて俺はアナルに氷を詰め込む作業に戻った。 「ぅあっ!や…つめ、てぇ…いや、だ……これ、や…っ!!」 ガタガタ震えるカイコクさんのアナルからは水があふれ出している。 ナカは熱いから溶け出しているんだろう。 ならもっと挿れてあげないといけませんよね! 「ぃぐ…は…ひ、ぅ…!ぃ、りでぇ…!!」 「何ですか?カイコクさん」 もう何個詰め込んだか分からないくらい氷を挿れられたカイコクさんが目に涙を溜めて振り仰ぐ。 「は、らが…!」 「お腹、ですか?」 そっと押すと悲鳴が上がった。 さらさらときれいな髪が揺れる。 「痛え…んだ…っ!キリキリ、する…っ!も、勘弁してくんな…!」 「えー、もっと可愛くお願いして下さい」 「…ぅ、え……?」 額を脂汗をいっぱいにし、カイコクさんは俺をぼんやり見上げた。 「…っ、お腹…痛い、から…厠…トイレ、行きたい…っ」 「んー…可愛さとは違うような…」 「…っ!!ぃりでぇ…!おねが…すけて、たすけ、て…くんな…っ!」 縋るようなそれは、普段を忘れた必死の願いで。 俺は仕方がないですね、と笑う。 ホッとした顔を見せるカイコクさんの、氷が詰め込まれたそこに…シャワーヘッドを押し当てた。 「…ぇ…?」 「じゃあ流しますね!」 「…ぃやだ、うそ、だろぅっ、やめ…っ!!!ぅあっ!や、やぁ、あぁああああァっ!!!」 嬌声が浴室を覆う。 いきなり熱いお湯をナカに注いだからだろう、みるみる内に入り口の氷が溶けていった。 「ちょっと栓しますね!」 「あぐっ、ひあっ、やぁああっふぁっやっ!いぐぅうっ!!!!!…ごぇな”ッぁ”、ッごえ"んなざいぃ”...ッ!!」 太めのバイブを一気に埋め込んでスイッチを入れるとカイコクさんは痛みが限界値に達したのかハイライトを無くした目で喘ぎ泣く。 ありゃ、ちょっとやりすぎましたかね。 まあ、お仕置きですから。 仕方ないですよ…ね? ガクガク震えて、何度もイったんであろうカイコクさんに俺は囁く。 嫌だ、と小さく呟いたカイコクさんのそれは、押し込められ、消えていった。
「…氷ね、たくさん作ったんです。栓を抜いてナカの水を全部出してまた詰めて栓をして。何回も何回も繰り返しできるくらいたくさん。…だから、いっぱいいっぱい楽しみましょうね!」
ゆるゆる監禁アカカイキスゲームの話
今日は趣向を変えてゲームをしてみませんか、と言う俺に、カイコクさんはきょとんとした表情を見せた。 「なんでぇ、アルパカごっこかい?」 「あはは、まあそんなもんです」 笑う俺にも彼は暇だしなぁとほんの少し上を向き、「いいぜ」と笑う。 「そんじゃ、ま、ルールでも聞こうかねぇ」 くすくすと笑うカイコクさんに、俺は音が付きそうな笑顔を浮かべた。 そして。 「俺とキス、してください」 そう、告げる。 「…キス?」 「はい。キスです」 「…。…詳しく聞かせてもらおうか」 居住まいを直すカイコクさんに俺は指を立てて見せた。 何だかんだ絆されやすい人だなあ、と思う。 …まあそうでもなければこんなところで俺に監禁などされていないのだろうけれど。 「ルールは簡単です。三〇分間、俺がするキスに堪えて下さい。堪え切ったら今日は何もしませんよ」 「…堪えられなかったら?」 「そりゃもうあれやこれやの『お仕置き』が、ね?」 「…」 にこっと笑って見せると、カイコクさんは何かを考え始めた。 …嫌だとすぐに言ってしまえば楽だと思うんですけど…ね。 「…キス以外にゃ何もしねぇって約束は?」 「もちろん。触ったり、囁いたり、一切しません」 「…。…分かった」 はあ、と溜め息を吐くカイコクさんは、追い込まれたことに気付いていないんだろう。 さあ、ゲームのはじまり、はじまり。
「では、失礼して」 「…ん」 カイコクさんの手を持ちあげて俺はちゅ、とキスを落とす。 指の先から順番に、手の甲、手の平、腕と上がっていき、そのままとさりと押し倒した。 「ん、ぅ…」 じゃらりと鳴る鎖の音と、鼻にかかったカイコクさんの甘い声。 ちゅ、と軽いキスを唇に落とす。 反応を見てもう一回。 「…んっ、ん…」 ふに、とごくごく軽いそれはいつもの行為からすれば甘いものだろう。 それを知っていてわざと何度も繰り返した。 「…ぁ…」 薄く開いてくる口をそっと舐め、そのまま押し込める。 「んぅ、ふあ…ん…!!」 奥に逃げようとする舌を絡めとった。 上顎を舌で撫で、歯をなぞる。 奥の方を擽り、舌先で突いた。 全部、カイコクさんが好きなそれ。 「ふぁ、ぁぅ…っ、ぅ、ひ…っ、ぁ…!!」 ちゅ、とリップ音を立ててカイコクさんから離れる。 ぽやんとしたカイコクさんに笑いかけて、次は反対側の手を取った。 「んぅ、は、ぅ…っ!ぃ、りで…!」 切なげな声でカイコクさんが呼ぶ。 限界が近いのを分かっていて、俺はわざと無視した。 囁いたりしませんって言ってしまいましたし、ね! 「ぅ、や…っんぅ、ふ、ぁん、ん、んー…っ!」 さっきと同じように指先から順々に上がって行って軽いキスから深いキスを繰り返す。 「…はっ、ぁ…ぅ…」 くったりしたカイコクさんに俺はにこっと笑った。 …そして。 「…ぇ?」 目を見開くカイコクさんの足を持ち上げ…足袋を口で脱がす。 「ひっ、待て、待って…や、ふ…っ!」 必死に止めるカイコクさんの足の指に口付けた。 足の甲、太腿にキスを落とし、着崩した着物の下、お腹にキスをする。 そのまま胸、首と跡を残し、また唇に。 それを左右繰り返せばとろっとろなカイコクさんの出来上がりだ。 それでもまだイってないのはプライドか…よっぽどセックスが嫌なのか。 でも、まだ3分あるんですよね! 「ふぇっ?!ひっ、やっ、ま…!!」 ころん、と俯せにして、目を白黒させるカイコクさんの、羽織ってるだけになった着物を落とす。 そして。 「ぅあっ?!ふ…ぁ、や、ぁ…っ!…〜〜!!!」 肩にかかった入れ墨と、肩甲骨に吸い付いて跡を残せば、カイコクさんはぎゅうとシーツを掴み、声なき悲鳴を上げ、躰を丸めて…果てた。 ここが弱いのを知っていて、わざと最後に残したんですよね。 予想通り期待しきっていた躰はカイコクさんの想いを裏切った。 作戦勝ちって言ったところでしょうか。 「…カイコクさん」 ぐったりと躰を沈み込ませようとするカイコクさんに時計を見せつける。 「…二十八分〇九秒。俺の勝ちですね!」 「…」 「約束通り…お仕置き、しましょうか」 にこっと笑って俺は睨む彼に…そう告げた。
キスだけで俺に翻弄されるようになった、可愛くて愚かなカイコクさん。 監禁生活も今日で六日目、さて何をしましょうか!
(たくさんたくさん甘やかして蕩かせて、早く俺に堕ちてきてくださいね、カイコクさん!!) (終)
ゆるゆる監禁アカカイ
「…ぅ……」 「あ、おはようございます、カイコクさん!」 ぼんやりとカイコクさんの目が開く。 それに俺は笑いかけて手を差し伸べた。 「昨日はすみません、無理をさせてしまって」 「…ぁ、あぁ……かまわ、ねぇ…けど…」 ゆっくりと起き上がらせていつものように身支度を整える。 腫れた目、枯れた声、白い肌にくっきりと付いた縄と散らばる情事の跡。 …体を動かすのも話すのも辛いだろうにカイコクさんは俺に応えようとした。 だから。 「今日は、ゆっくりしてください」 「…ぇ…?」 ことん、と朝食を机に置いて俺は笑む。 「昨日いじめ過ぎちゃいましたから。バイブも、紐も全て外してありますよ」 「…そ、うかい…」 俺の言葉にカイコクさんもどこかホッとしたように笑った。 「今日はお粥としらすの酢漬けです。朝はとりあえずさらっと」 「…ありがと…な…」 「いえいえ!」 柔らかく笑むカイコクさんに俺も軽く言う。 朝食後も俺は甲斐甲斐しく世話をした。 マッサージをすると体を触った時は流石にびくついたけど、何もされないと分かるとカイコクさんは体を弛緩させ、俺に身を委ねる。 ここで俺が【カイ】と呼ぶのは簡単だ。 でも、それじゃあダメなんですよね。 「気持ち良いですかー?カイコクさん」 「ん、ぅ…」 際どいところを揉みながら、決してその名は告げない。 黒飴のように熔けた瞳は何かを期待していた。 「昼食に、しましょうか。何食べたいですか?」 「…。…おにぎり」 「…またですか?カイコクさん、昨日も食べましたよ?」 あはは、と笑いながら俺は部屋から出る。 昨日、が恋しくなっているカイコクさんに。 俺は一ミリも与えてやらなかった。 昼食を済ませ、他愛もない話をし、将棋をして…夕食を取るまでずっと。 「…そろそろ風呂に入るかねぇ」 緩慢にそう言ったカイコクさんに、俺は手伝いますよ、と告げる。 「…そんじゃ、頼むとすっかね」 「はい!」 以前までなら、風呂は一人で入ると笑っていたあのカイコクさんが!と俺は嬉しくなった。 枷を外し、服を脱がせる。 「…お前さんは?」 「へっ?」 袖と裾を捲った状態で一緒に入ろうとする俺に、カイコクさんは不思議そうに首を傾げた。 「いいんですか、ご一緒して」 「…。…手伝うんじゃなかったのかい」 ふわりと笑む彼の、無言の肯定に俺は礼を言って服を脱ぐ。 ちょこんと木の桶に座って待っているカイコクさんに「おまたせしました」と告げて背後に立った。 「髪、洗っていきますね」 「おぅ」 背後に人がいるのなんて嫌だろうに、と思いながら俺は指どおりの良い髪を洗っていく。 「カイコクさん、髪サラサラですよねー。羨ましいですよ」 「そう…かい?」 他愛もない話をしながら髪を洗って、それから体を洗って。 際どいところに手を滑らせながら丁寧に丁寧に洗っていった。 困惑と情欲を瞳に塗りこんだカイコクさんを促す。 「駄目ですよー、カイコクさん。ちゃんと肩まで浸からないと」 「…っ、わ、かった」 入れ墨をするりと撫でるだけでカイコクさんの体が跳ねた。 その訳を知っていて、俺は「露天風呂も良いですけど、部屋のお風呂も悪くないですよね!」と笑う。 まだ、後もう少し。 風呂から上がって、ふかふかのタオルでカイコクさんの体を拭いて、髪を乾かしながら俺は小さく溜息を吐いてみせた。 「はーぁ、明日で終わりですねぇ」 「…そう、だな」 「なんだか寂しいですよ。俺、カイコクさんともっとこうしていたいです」 「…俺、は……」 目線を彷徨わせるカイコクさんに、俺は笑う。 「カイコクさんの自由をこれ以上奪うわけにはいきませんから!ありがとうございます、カイコクさん」 にこにこと笑いかけると彼は微妙な顔をした。 「…。…なあ、入出?」 「何ですかー?」 「その…。…今日は、名前で呼ばねぇんだな」 ドライヤーの音に混じる小さな声に、俺はわざとらしくきょとんとした。 「呼んでませんっけ?…カイコクさん」 「いや、あの」 「分かった、ノスタルジックなんですね?!カイコクさんも!甘えたさんって、俺好きですよ!」 背後から抱きしめながら好きを吐く。 呪いの名、【カイ】とは呼ばないのに。 ギリギリまで体に触れて好きだけを与え続けた。 「では、俺は行きますね」 「…ぇ…」 立ち上がる俺に彼はびっくりしたように見上げる。 「?どうかしました?」 「…い、や…何でも…ねぇ……」 「そうですか。…ではおやすみなさい、カイコクさん。…良い夢を」 視線を落としたカイコクさんの頭を撫でて俺は笑みを見せた。 扉を閉めて、部屋に戻る。 元々愛を知らない猫は自由気ままに生きることが出来た。 でも、愛を知ってしまったら? 与えられる愛が心地良いと気付いたら…猫はどうなるんだろう。 「緩慢な…自殺」 いつか聞いた言葉を思い出して俺は笑みを浮かべた。 …暁は、もうすぐ。
「…え?」 次の日の朝、朝食を持っていった俺にカイコクさんがとんでもない事を告げた。 「外に、出たくない…ですか」 「あぁ」 お茶を飲みながら彼は言う。 「いよいよ最終日ですよー」なんて笑う俺にカイコクさんは「俺もあんまり外へは出たくねぇなぁ」と零したのだ。 「なんで、また」 「中が楽だって…気付いたからな」 「…。あんなに出たがってた外なのに?」 俺が聞くとカイコクさんはこくりと頷いた。 …あと、もう少し。 「…いいんですか?扉、開いてますよ」 「…。…出、たく、…ねぇ…」 抱き締めると小さな声で俺に縋るカイコクさん。 「…やっぱりダメです。約束は約束ですから」 「…っ、い、りで」 「立って下さい、カイコクさん。皆が待ってます」 身体を離して、嫌だ、と見上げるカイコクさんを立ち上がらせて俺は扉の前に連れて行く。 さあ、と促してドアノブを捻った。 「…鬼ヶ崎!」 ガチャリ、と音を立てて開いた途端、忍霧さんのホッとした声が飛び込む。 「…おぉ、元気そうだな、鬼ヤロー」 「…。…お陰さんでな」 アンヤくんのぶっきらぼうなそれにカイコクさんは無理矢理笑みを作った。 「なんでぇ、心配して来てくれたのかい?」 くすくすと笑う彼はいつも通りに見える。 …多分、二人は気付かないでしょうね。 カイコクさんはとっくに歪んでしまった事に。 「いや、まあ…入出のことは信用しているが、監禁、というからだな…」 「…。…アカツキ、意外と危ういからよ。鬼ヤローでも敵わねぇんじゃねぇかと思ってな」 ゴニョゴニョと言い訳する忍霧さんに対し、アンヤくんがズバッと言う。 いやぁ、流石はマブダチ。 よく俺のことご存知で。 「…。…そりゃあどうも。監禁というよりは軟禁に近い感じかねぇ。食事は日に三回出るし、布団や風呂の質も良い。朝早くに起こされることもねぇし…体が鈍るくらいで、困ることもねぇ。こんな監禁ならいつでも歓迎するぜ」 にこっとカイコクさんが笑う。 心配して損した、と言うアンヤくんと、悪かったな朝早くに起こして、と少し不機嫌になる忍霧さん。 いつもの光景だ。 …いつもの。 こうして、俺とカイコクさんの10日間に及ぶ監禁生活は終わりを告げた。
その日の夜。 俺はもう一度部屋の前に来ていた。 だって、きっと…彼は。 「…遅え」 きい、と開けた扉の先に、カイコクさんは…いた。 布団の上に寝そべって、手首には手枷をかけて。 「…。…忍霧さんが心配しますよ?カイコクさん」 くす、と笑って俺は扉を閉める。 「別に。…朝までに戻りゃ済む話だろう?」 柔らかく微笑んだ彼は、なぁ、と言った。 「…なんですか?」 「…。あの名前で、呼ばないのかい?」 「あの名前…はて、何でしたかね」 「…っ!」 笑いながら近づいて、側に座る。 「…【カイ】って…その」 「カイコクさんはカイコクさんじゃないですか」 髪を撫でて頬を撫でて、俺は彼の顎をすくい上げ小さく笑った。 「…ちげぇ!……その」 「何が違うんですか?カイコクさん」 もう片方の手で入れ墨を、胸を触る。 ぁ、と小さな声を上げる彼が俺の服を掴んだ。 震える彼に、もしかして、と口を耳に寄せる。 「…抱いて、欲しいんですか?」 囁く俺に顔を真っ赤にしてカイコクさんがこくん、と頷いた。 「きちんと言葉で言って下さい」 「…い、りで……。…あの……抱いて、くんなぁ…?」 くい、と俺の服を引いてカイコクさんが言う。 「いいですよ、カイコクさん」 抱きしめながら笑う俺に、彼は首を振った。 「意地悪、しねぇで…っ!」 「…【カイ】」 「…~~~っ?!!…ぁ……」 囁いた途端、彼は声なき悲鳴を上げて甘く甘く身体を蕩けさせる。 自身の体を抱きしめて、俺を見上げるカイコクさん。 嗚呼、すごく…可愛らしいですね!! 俺は欲しかったものを手に入れて、とても良い気分だった。 忍霧さんやアンヤくんを振り切って俺におぼれた、俺の可愛らしいカイコクさん。 大丈夫、ずっと側にいてあげますからね? 「【カイ】、とても良い子で待てましたね。偉いです」 するすると着物を脱がしながら、カイコクさんの耳をはみ、お望み通りに囁く。 「たくさん、愛してあげますね…【カイ】」 「…ぃ、りで……」 とろとろになったカイコクさんが俺を見て笑った。 暁は、この部屋に二度と訪れない。 気まぐれに迷い込んだ愚かな猫は…深い闇の中へと消えていった。
ゆるゆる監禁アカカイ
昼食である、おにぎりを持って部屋に戻る。 そこには異様な光景が広がっていた。 「…ぅあっ、ふ…も、や……ぁっ、ああっ!!!」 ビクンッ!!と彼の躰が跳ねる。 けれども緩く勃ち上がったカイコクさんのそこから精液が放たれることはなかった。 ギシギシと音を立て、赤い縄に縛られた躰が揺れる。 黒い布で目元を覆われたカイコクさんは熱い息を漏らしながら行き場のない快楽に泣き喘いでいた。 視界を遮られ、普段よりも敏感になったカイコクさんの背をつぅ、と撫であげる。 「やぁぁぅ?!!な、に…っ、ぃや……っ!」 「…【カイ】」 耳元で囁いて目隠しを外した。 涙で濡れた黒曜石が俺を映す。 「ぃ、りで…」 「遅くなってすみません。そろそろご飯にしましょうか」 にっこり笑う俺に、カイコクさんはほっとした顔を見せた。 漸く解放されると思ったらしい。 「はい、どうぞ?」 「…ぇ…?」 そのままの状態の彼におにぎりを渡すと、混乱したように俺を見た。 外してくれないのかと言外に訴える彼に俺は笑う。 「しっかり食べないと。今日はまだまだ長いんですから」 「ぃ、りで…」 「…どうぞ。食べてください…【カイ】」 「……ぁ…」 瞳を揺らして逡巡したカイコクさんはやがて小さく口を開いた。 震える口がおにぎりに齧り付き、咀嚼を繰り返す。 2つ、3つとおにぎりが彼の口の中へと消えていった。 「…は、ぁ……」 こくん、と最後の一口を嚥下し、カイコクさんは蕩けた目で俺を見上げる。 「汚れてしまいました、舐めてください」 「…ぁ…」 おにぎりを持っていた指を差し出すと、彼は黒の瞳を揺らし、ちろりと舐め上げた。 「はぅ、んぶ、んんぅうっ!!」 指を口内に突っ込んで掻き回す。 上顎を擽ってみればカイコクさんの躰が大きく跳ねた。 またメスイキしたらしい。 指を抜くと糸がつぅ…と引かれた。 ぺたりと彼のお腹に手を置く。 「下の口にも食べさせてあげますね、【カイ】」 小さく笑って背後に回る。 「は、ぁ……ぅううっ!!!」 ずるりとバイブを引き抜けば躰が無意識に丸まろうとして失敗し、足先だけがぴくぴくと跳ねた。 さんざ苛められていたそこはピンク色に色付いて収縮を繰り返す。 つぷりと指を挿入れればもうそこは熱く蕩けていた。 「細いバイブじゃあ満足できませんでした?…【カイ】」 背後から耳元で囁やけば、ふるふると首を振る。 嘘つきとばかりに前立腺を責め立てた。 「やぁあっ!も、っ、あっ、イ…っ!!!」 ビクンッ!と跳ね上げた躰は一瞬の硬直後ふにゃりと融ける。 その隙をついて指を引き抜き、自身を突き入れた。 「ふぁああっ?!やぁっ、や、だ…い、りで…やだ…あ、ぁあっ!!」 「今日はね、結腸の奥まで充たしてあげますからね?【カイ】」 「…け、…ちょ……?」 泣き喘ぐカイコクさんに囁くと、小さく首を傾げる。 良くわからない、という表情の彼の…堰き止められた根本に手を伸ばした。 「その前に、躰を緩める必要がありますから。解放してあげますね」 「…ぁ…!よ、せ…っ!やら、やめ、ろ…ぃや……気ぃ、狂ぅ…っ!」 「狂ってしまいましょうよ、ね…【カイ】」 青褪める彼に囁いて…俺はしゅるりとそれを解く。 「ゃ……ァああアッ!!!!ぃぐっ、ひっ、ぁああああぅっ!いぎっ、だくにゃぃ…っ!やぅ、あぁっ!」 堰き止められていたそこから大量の白濁がびゅるびゅると溢れ出し、辺りを汚した。 その間もばちゅばちゅと突き上げながら手に持っていたローターを鈴口に押し付ける。 「ぃぅうううっ?!!!やら、っよぃいいいっ!や、めて…ねが…まだ、ぃっでりゅぅうっ!!!」 舌足らずに俺に懇願するカイコクさんは、普段なら絶対にそんなことはしないだろうな、とぼんやり思った。 「…はぅ、ぁ…あ………」 全てを出し切ったのかギシリと縄にかかる体重が重くなる。 それを見て、俺はコツコツ突いていた結腸に、自身をめり込ませた。 「か、は…っ」 綺麗な瞳を見開いて、カイコクさんがパクパクと酸素を求めて口を開く。 「ほぅら、挿入りましたよ…結腸」 「…ぁ…あ…!」 「この辺くらいですかね……」 くん、と腹を押すといやいやと子どものように首を振る。 背中にキスを落としてぐぽぐぽと掻き混ぜた。 「ぅああ…!やっぅ…ひっ…!!」 涙を散らし、赤い縄が躰を責め立てる。 泣きじゃくって喘ぎ声が弱々しくなってきた頃を見計らって俺は結腸奥に精液を叩きつけた。 「…ぁ…!!」 海老反りになった彼が、精液を出さずして果てる。 ぐったりしたカイコクさんの躰から自身を引き抜く。 こぽりと溢れる精液を塞き止めるべく、俺は先程より大きなバイブを埋め込んだ。 「…ぃ、りでぇ…?も、むり…だ、から……っ!」 「片付けてくる間だけですよ、【カイ】」 「ん…っ!」 笑って、入れ墨をなぞる。 熔けた思考では何も考えられないのか、こくん、と頷いた。 良い子です、と囁いて、くちりと鈴口を拡げる。 「ん、ぅ!も、出にゃいぃい…」 「分かりませんよ?せっかく綺麗にするのに汚れても困りますから、栓をしましょう」 「…ぇ……?」 ゾッとした顔で、カイコクさんは俺を見上げた。 見せつけるのはマドラーよりもずっと細い…所謂尿道バイブ。 「…っ!!ぃ、りで…?たの、む…やめ、てくんなぁ…そ、んなもの…はいらねぇ…!」 カタカタと震えて拒絶を示すのは視覚的に無理だと思うからだ。 大丈夫、と囁いてつぷつぷと埋めていく。 「ひっ、ぁ……ぅあああっ…!!」 「ほら、入りましたよ」 荒い息の彼に言ってまた目元を隠した。 スイッチを入れ…甘い嬌声を聴きながら俺は部屋を片付け始める。 躰をズクズクに熔かしてしまえば、後は堕ちてくるだけだ。 9日目、俺がカイコクさんを抱くことはない。 …10日目に彼が部屋を出ないようにする為に。 「…早く、俺に堕ちて来てください」 いつか囁いた言葉を繰り返して俺は嗤った。 今日の暁は…まだ訪れない。
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