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ゆるゆる監禁アカカイ
すぅすぅと、カイコクさんの寝息が隣で聞こえる。 彼をここに監禁して、8日目の朝。 最初は俺なんかに隙なんて見せなかったカイコクさんだけれど、今は違った。 「おはよーございまーす」 声をかけて身体を揺らしたところで、彼の形の良い眉がぴくりと動いたもののその目は開くことがない。 少し気を許してくれているのかと嬉しくなった。 まあ、昨日無理させすぎたのかもしれないですけどね! 「カイコクさぁん、朝ごはんですよー!」 「…ぃ、りで…?」 数分声をかけ続けているとようやっとぽやん、とした表情でカイコクさんが目を覚ます。 「あっ、おはようございます、カイコクさん!」 「…ん……」 ふわふわとまだ夢見心地なカイコクさんの身体を起こし…とさりと前へ倒した。 「…ぅ、え……?」 じゃらりと手錠が嵌まった手首から延びる鎖を柱から解く。 もちろん、解放するわけじゃないけれど。 「…な、に…すんでぇ…」 漸く思考が回ってきたのか、ゾッとした顔でカイコクさんが振り仰ごうとした。 その、綺麗な顎を捉え、持ってきていた温めの…いつものお茶を口移しで飲ませる。 「んっ、んぐ、んんぅーっ!」 嫌がって振り解こうとするカイコクさんの頭をガッチリと押さえれば、諦めたのか彼は口に含まされたそれをこくり、と嚥下した。 飲まないって選択肢もあるはずなのに、全く優しいんですから! 「…ふ、はぁ……」 「…【カイ】」 口を離し、とろんとするカイコクさんの【催眠】を説いた。 びくんっ、と大きく跳ねた躰はそれだけで甘く蕩けていく。 「…や、やぁ……っ!き、の…さんざ…ヤった…!!」 「昨日は昨日、今日は今日です」 にっこりと笑いかける俺を映す黒曜石には、恐怖とほんの少しの期待が混じっていた。 調教の成果でしょうか、なんて俺は嬉しくなってみたりして。 「…【カイ】、今日は、これで遊びましょう」 「…な…ぇ……?」 彼の目に絶望が色濃く染まる。 俺がカイコクさんに見せたのは赤い縄だった。 解いた鎖を天井にかけて、躰を持ち上げる。 「…や、め…っ!はな、し…っ!」 「暴れないで下さい?…綺麗な肌に傷がついてしまうでしょう?」 俺は微笑いながらじたじた暴れるカイコクさんの躰に縄をかけていった。 片方の足に枷をつけて手と同じように天井に吊るす。 「でーきた!いやぁ、初めてにしては上手いですよね!俺、縛りプレイって一回やってみたかったんですよ!」 「…っ、そ、うかい…。まんぞ、くした…なら…解いてくんなぁ…?」 にこにこと笑う俺に、普段のカイコクさんに戻りつつある彼が引き攣った笑みをこちらに向けた。 「…ダメですよ?」 「…ぇ……?」 その頬を撫であげて俺は笑う。 【カイ】、と囁いていつものカイコクさんを崩した。 その名で呼ばれた時だけ、カイコクさんは催眠という名称の呪いを解かれて素直になる。 ここにいるのは、普段よりもずっと幼く快楽に従順な【カイ】。 「ねぇ、【カイ】?君は快楽を受けると必ず丸まるんです。まるで、それを見せないように。…だから」 「ふぁっ?!ゃ、ぁ…!」 つぅ、とカイコクさんの背を指でなぞる。 大きく跳ねた彼は嫌だと涙を零した。 烏羽色の短い髪がサラサラと揺れる。 「今日はそれを封じてみました。…ああ、汚れるのも嫌でしょうからここにも縄をかけておきますね」 「…ぁ、あ……!」 緩く勃ち上がったカイコクさんの、根本を縛り上げる。 ぎしり、と縄が音を立てた。 白い肌に食い込む、赤い縄とのコントラストはとても綺麗。 「…ぃ、りで…やだ…ぁ……」 「よぅく似合ってますよ?」 俺はそう言って、見せつけるようにカイコクさんの目線に入るよう大量の玩具をぶちまけた。 アナルバイブや尿道バイブ、ローター等などが辺りに散らばる。 嫌だ、と喉奥で呟くカイコクさんにそっと口付けて俺は笑った。 だってねぇ、今日の暁はとうに去ってしまったのだから。
「さぁて、どれで遊びたいですか?…【カイ】」
ゆるゆるした監禁の話2(アカカイ)
パン太郎との朝の散歩が終わった俺は朝食を持って部屋に向かう。 自分の朝食はさっき食堂ですませてきた。 じゃあ誰のかって? それは……。 「おはようございます、カイコクさん」 ガチャリと鍵を開けて、俺は部屋の中にいるその人に声をかける。 「…ん……はよ……」 ぼんやりしたその声はガチ寝起きだった。 もそもそと起き上がって…布団の中で夢と現を行ったり来たりしているカイコクさんにはもう慣れっこだ。 起きてくださーい、と声をかけ、朝食を机に置く。 「今日の朝ご飯はホッケですよー、美味しいですよー」 「…ん……」 頑張って目を開けようとするカイコクさんの着流しを脱がせる…のに少し邪魔だったから手首についた【枷】を取り外した。 ガシャン、と重い音を立てるそれを床に置いて、黒い着流しからいつもの着物に着替えさせる。 再び手枷を着けて、温かいお絞りを手渡す頃にはようやっとカイコクさんも覚醒したようだった。 「おはようございます、カイコクさん」 「…ん、おはようさん。入出」 顔を拭いてさっぱりしたのか、小さく息を吐き出したカイコクさんが立ち上がって洗面台へと向かう。 シャコシャコと歯磨きをする音を聞きながら俺はお茶の準備を始めた。 「いたれりつくせり、ってやつだな」 数分後に戻ってきたカイコクさんが小さく肩を揺らす。 「そういう契約です」 「そうだった。…いただきます」 「召し上がれ」 綺麗に手を合わせてカイコクさんはお箸で魚を解した。 その所作の美しさにはいつ見ても惚れ惚れする。 「なぁ、入出。今日はなんかゲームあんのかい」 「いえ、特に何も言われてませんよ」 カイコクさんの質問に俺はにこりと笑って答えた。 「なら将棋でもしようや」 「…カイコクさん、手加減してくれます?」 「勝負はいつだって平等であるもんでぇ」 クスクスとカイコクさんが可愛らしく笑う。 その笑顔に見惚れてしまった俺に拒否権なんてないのだった。 ごちそうさまでした、と再び手を合わせてカイコクさんが立ち上がる。 どうやら早速勝負を始めるつもりらしかった。 「わわ、待って下さい!俺、食器返してきますから!」 「待つの苦手なんでぇ。…早くしてくれな」 慌てて立ち上がる俺にカイコクさんが言って手を振る。 ガシャリと重い音が、鳴った。 カイコクさんは、俺に監禁されている。 俺が頼んで、彼が許可を出した。 だから無理矢理でもないし、期限も決まっている。 それが済んだらまたカイコクさんは前のような、普通に、いつも通りの生活に戻るのだ。 …彼がそれを望めば、だけれど。 「お待たせしました!」 「遅え」 部屋に戻るとカイコクさんの短いお言葉が飛んできた。 そんなに待たせたつもりはなかったけれど、一応すみません、と謝る。 何も娯楽がない部屋だから、ただ待つのもつまらないのかもだし。 カイコクさんも言いたかっただけのようで、怒った様子も何もなかった。 それを証拠に、手加減しないと言いながら最初の数回は明らかに接待勝負で。 言葉とは裏腹に優しいカイコクさんに甘えつつ素直に喜ぶ。 あまりこういう機会もないですからね! 「じゃあ勝ったほうが負けたほうの言う事を一つ聞くことにしましょう」 お昼ご飯のおにぎりを食べながら言う俺に、カイコクさんの目が楽しそうに光った。 「…ほぉう?乗った」 勝ち気なそれは意外と負けず嫌いなそれもあるんだろうな、と思う。 ちなみに本気になったカイコクさんに俺は一度も勝てた試しがなかった。 画して勝負はもちろん俺の負けで。 修行が足りねぇってこった、と笑うカイコクさんはそれはそれは綺麗だった。 「はーぁ、やっぱり最後は俺の負けですかぁ」 「ま、いい線まで言ってたんじゃねぇか?」 ご機嫌なカイコクさんが俺の頭をポンポンと叩く。 それだけで元気になるから俺も現金なものだ。 「ありがとうございます。で?カイコクさんは何をご所望ですか?」 俺のそれに、カイコクさんはそうさなぁ、と上を向く。 「今晩は寿司が食いてぇな」 にっこりと微笑まれるそれは有無を言わさないそれで。 カイコクさんの笑顔に弱い俺が敵うはずもなく、行ってきます、と立ち上がった。 「そろそろ風呂にでも入るかねぇ」 俺が持ってきた極上寿司に舌鼓を打った後、暫くしてからお茶を飲んで一服もし終わったカイコクさんが言う。 よっ、という声と共に立ち上がって風呂場へ向かった。 普通の部屋とは違い、ここはカイコクさんリクエストの檜風呂がある。 そこでのんびり過ごす事も、気に入っている一つのようだった。 「手伝いましょうか?」 「んー?…良い良い、風呂くらい一人で入れる」 俺の言葉に返ってきたそれはカイコクさんらしい応え。 小さく笑ってから、そういえば枷を外していないと俺も立ち上がる。 「入出?手伝いは要らねぇって言ったつもりだが」 「手枷外さないでどうやって服脱ぐんですか?」 「…あ」 今気づいたと言わんばかりのそれに俺は笑った。 意外とうっかりしている…そこが可愛いんだけど。 「…。…早く外してくんな」 笑われたことにブスくれるカイコクさんに俺は近づく。 …そうして。 「…【カイ】」 するり、と入れ墨を撫でて囁いた。 「…ぁ、ふぁあああっ…!!」 たったのそれだけで甘ったるい声を上げてカイコクさんはがくんと崩れ落ちる。 ぴくん、と震える彼は先程までのカイコクさんとはまるで別人だった。 白い肌が蒸気し、触れる度にびくびくと跳ねる。 昨夜から突っ込んだままだったバイブと赤い紐で堰き止められた根本に身悶え幼子のように首を振りながら自分自身を守る様に抱き締めていた。 「我慢してたんですか?【カイ】」 「…し、てた…してた、からぁ……!」 目線を合わせてしゃがむ俺にカイコクさんが舌足らずに訴えてくる。 「ぬぃて……これ、はずして、くんなぁ…も、やだ…っ」 「何が嫌なんですか?言ってくれないと分かりません」 泣きじゃくる彼は俺よりも遥かに幼かった。 まるで、その時から精神が止まっているかのような、そんな。 「【カイ】、言ってください」 「…ぁ……」 俺の言葉にカイコクさんはぴくん、と肩を震わせる。 怒られたかのような顔をするから、大丈夫だと頭を撫でた。 「良い子にはご褒美をあげます。上手に言えたらお望み通りにしますよ」 「…ほ、んと…に?」 「本当です」 にっこりと笑う俺に、カイコクさんはおずおずと足を開く。 「これ…っ、紐…外して…ほしい……」 「ほしい、ですか?」 「…外して、くださぃ……」 ほろほろと涙を溢して訴えるカイコクさんに俺は仕方がないなぁと紐に手を伸ばした。 一気に緩めると足を痙攣させ、精を吐き出す。 熱い息を漏らし、ぼんやりするカイコクさんをころんと押し倒した。 「…ふぇ…?」 「紐は外してあげたんですから、今日はこっちで遊びましょう」 「…?!待って、ま…っ!ぃぅううっ!!」 「これでイけたら抜いてあげます。だから頑張ってください」 バイブを持ち、ごちゅんと打ち付ける。 途端に嫌々と首を振った。 そんなカイコクさんの態度とは裏腹に、躰は与えられる快楽を享受している。 多少乱暴に打ち付けて、振動を最大にしてしまっても、もっともっとというように収縮を繰り返すアナルはまるでその役割を変えてしまったようだった。 それはそうだろう。 俺が毎回入れるお茶には遅効性の媚薬が含まれている。 初日にその効果が発揮された時、カイコクさんは狂ったように泣きじゃくった。 快楽を享受するのはいけないことなのだとでも言うように。 声を上げないのもきっとそのせいだろう。 だから俺は呪いをかけた。 【カイ】、と呼ばれた時だけ快楽を思い出すように。 バイブを埋め込んでいても縄で躰を責められていても平気なのは催眠にかかっているからだ。 一種の防衛本能と言って良い。 あれは、自分ではないと。 懸命に自分に言い聞かせている。 一週間経ってやっとこの調子だ。 これでも毎夜行ってきたせいか、だいぶ慣れた方で。 「【カイ】」 「ぅんんんっ!!」 囁いた途端、カイコクさんはぎゅうっと躰を縮こませて痙攣した。 「上手にイけましたね、良い子」 するりと頬を撫でてやるとふにゃと笑う。 あまり慣れていないそれはどこか歪。 「約束通り、抜いてあげますね」 「ひゃ、ぁ…~~~っ!!!」 ずるりと引き抜けば声なき悲鳴が上がった。 ぽたり、と透明な液が滴り落ちる。 「意外と気に入ってました?」 意地悪を言う俺に、カイコクさんは力無く首を横に振った。 「頭…も、躰も……ぐちゃぐちゃになるから、嫌だ……」 「そうですか」 「…おね、が……も、止めて…止めてくれ……」 気ぃ狂う、と吐き出される小さな本音。 今止めたところで、カイコクさんが辛いだけだろうに! 「俺も我慢してるんです。一緒に狂ってしまいましょう?【カイ】」 張り詰めたそれを取り出して、すっかり柔らかくなってしまった後孔に擦り付ければ、ひっと小さな声を上げた。 「…【カイ】、いれますね」 囁いてズブズブと押し進める。 「ゃだ、や、ぁあっ、んぅうーっ!!」 首を振る彼に深く口付けた。 舌を入れても噛むことなくそれを受け入れる。 悲鳴のような嬌声は消え、ジャラジャラという鎖のそれだけが部屋に響いた。
「…カイコクさん」 小さく、聞こえないように呼びかける。 彼は、慣れてしまった。 この…甘やかされる生活に。 享受するだけの日々に。 それに慣らされてしまった体は本能が戻りたいと願ってしまう。 鍵が開いて、前の日常に戻れるとしても。 砂糖水が決して真水に戻らないように、僅かなそれは日常に支障をきたしてしまうのだ。 「早く、堕ちてくださいね」 口内で願ったそれは、暗い部屋にぽつんと波紋を広げてゆっくりと揺蕩うように沈んでいった。
ゆるゆるした監禁の話(アカカイ)
「おはようございます。…イイコにしてました?」 からりと部屋の戸を開ける。 俺の声に何かの本を読んでいた彼が眼鏡…運転中と勉強の時は眼鏡着用らしい…を外してふわ、と笑った。 「おう。…おはようさん」 俺に向かって手を振る彼、鬼ヶ崎カイコクさん。 ひらりと振る綺麗な手には重い手枷が付いていた。 …いや、付いていたというのは…表現として少しおかしい。 だって、これを付けたのは俺だから。 彼は今俺に…『監禁されている』。 その少し前の話。 「カイコクさん、カイコクさん!」 「なんでぇ、入出」 俺に用事かい、と聞くカイコクさんのほっそりした手をぎゅっと握る。 「俺に、監禁されてください!」 俺の突拍子もないそれに、キョトンとした後、カイコクさんはくすくすと笑った。 「なんでぇそりゃあ」 「俺は本気です!」 真剣にそう言えば、ふぅん、と言った彼は「監禁したいって、何するんでぇ」と聞いてくる。 「えとまずは鍵を締めます、窓は嵌め殺しです」 「ほぉう?それで?」 「監禁なので縛ります!手を!紐で!」 「痛ぇのはごめんだが」 「じゃあ縛るのは止めにしましょう。そうだ、布団!高級羽毛布団用意しますよ!後、檜風呂と高級茶葉の緑茶」「…悪くねえな」 俺のプレゼンに、カイコクさんは少し考え込んだ。 これは、もう少しなのでは? まさかの好感触に言葉を畳み掛けようとしたその時。 「「危機感!!!」」 スターン!と鋭いツッコミが入る。 振り返った先に居たのはいつもの二人だった。 「忍霧?駆堂?」 不思議そうな表情をするカイコクさん。 いつも仲が悪い忍霧さんとアンヤ君が二人して来たのが意外だったみたいだ。 「監禁とか不穏な話してっから突っ込んじまったじゃねぇか」 こっちに来てからすっかりツッコミ体質になってしまったアンヤ君が言う。 その後ろで忍霧さんがハラハラしっぱなしだ。 白の部屋の件があるからだと思う。 「なに言ってやがる、入出が本気な訳ないだろ。なぁ、入出」 話を振られて俺は笑顔だけを返す。 それにカイコクさんはちょっと引いた表情をした。 「…え」 「お食事、和食が良いですよね。お魚は赤身と白身、どちらが好きですか?」 「…魚は…白身………」 質問に全く別の質問で返せば、少し引きながらもしっかり答えてくれる。 なんだかんだカイコクさんも真面目だ。 「逃げろ、鬼ヶ崎!」 「アカツキは意外と有言実行なタイプだぞ!」 ギャンギャンと二人が後ろから忠告と言う名のツッコミを入れてくる。 もー、後もうちょっとなんだから邪魔しないで欲しいんですけどねー! その後もちょっとした条件を提示してくるカイコクさんに猛アタックする俺をアンヤ君と忍霧さんがめちゃくちゃ止める、というやり取りが続いた。 それを中断させたのはまさかのカイコクさん本人で。 「ちっと過保護だぜ、ご両人」 ふわり、と笑ったカイコクさんが忍霧さんとアンヤ君の頭に手を乗せた。 「可憐なヒロインでもあるめぇに」 可笑しそうに肩を揺らすカイコクさんに二人はふいと顔を逸らす。 …まあ、俺も分からなくはないですけどねー…。 「てかお前さんは何で俺なんかを監禁したいんでぇ」 こてりとカイコクさんが首を傾げた。 「えー、だってカイコクさん普段はあまりお話出来ないし一度ゆっくりお話してみたいんですよ」 「…や……」 口籠るカイコクさんに俺はずいと顔を近づけた。 「きっと楽しいです!」 「…楽しいのか」 「はい!」 「…分かったわかった」 苦笑する彼はとても綺麗で可愛らしい。 一番、好きな表情だ。 「鬼ヤローよく考えろ、話すだけなら今でも出来る」 「目先に囚われるな鬼ヶ崎!」 アンヤ君と忍霧さんが言う。 そうさなぁ、と少し考える素振りをしたカイコクさんが笑んだ。 「一回くらい、いいんじゃねぇか?」 「…なっ!」 「貴様…!」 「まァ、暇潰しにはならぁ。な?入出」 言葉を失う二人にカイコクが言う。 本人がそう言うなら二人も止める義理はない訳で。 それでも何か言いたげな忍霧さんに、カイコクさんは人差し指を一本立てて、しぃ、という動作をする。 それだけですっかり黙りこくってしまった。 「しっかし、ずっと監禁されてやるつもりはねぇぜ?」 「え」 「そうさな。期限は10日間。延長は無しだ。…ゲームに支障が出ても困る」 「分かりました」 悪戯っぽい笑みを浮かべるカイコクさんのそれに俺はにっこり笑う。 こうして、俺とカイコクさんの緩やかな監禁は始まった。 「お食事、お持ちしましたよー」 「ほう、朝から焼きサンマかい。豪勢だな」 楽しそうにカイコクさんが笑む。 いただきます、と手を合わせ、綺麗な箸さばきで魚の骨を取っていく彼は見ていて飽きなかった。 そういえば、と思い出すのはユズ先輩の言葉で。 『あっきー、知っているかい?自由の象徴とも言われる猫が何故人に飼われているか。それは、その方が自分にとって都合が良いと気付くからさ。危険な思いをしてまで餌を取る必要がない。楽、というものに罪悪感なんてないんだ。人間だって本来はそうさ。親に縛られ、学校や会社という社会に縛られる。それを良しとするのは楽をして報酬を得る事に罪悪感があるからだ。猫にはそれがない。外という自由は奪われるが結局家の中という自由は残る。それで妥協するのさ。枷はあれど自由はあると思い込んでいる。思考を停止する。所謂、緩慢な自殺、というやつだね』 「緩慢な…自殺」 「?どうした、入出」 キョトンとしたカイコクに、俺はにっこり笑う。 何でもないです、と言って温めの玉露が入った湯呑みを差し出した。 じゃらりと鳴る手枷は、最初は顔を顰めたものの移動に邪魔にならないと分かればアクセサリーと化してしまったらしい。 「美味しいですか?」 「ん?あぁ、美味いな」 俺の問いにカイコクさんが応えてくれた。 流れる、ゆったりとした時間。 …そのお茶には、遅効性の媚薬が含まれてるなんて、知らないんだろう。 意外と自分に関してうっかりしている、可愛いカイコクさん。 アンヤくんや忍霧さんを振り切って『俺』を選んだカイコクさん。 自由を信じた哀れな…猫。
10日後、鍵が開いて、カイコクさんは…部屋から出ていけるでしょうか。 (それは、俺だけが知っている)
ザクカイ媚薬セッ アレンジ
嫉妬して監禁する、ヤンデレスパーク忍霧ザクロ ユズ視点に至るまで(ザクカイ)
ユズ視点に至るまでの話
嫉妬して監禁する、ヤンデレスパーク忍霧ザクロ、ユズ視点(ザクカイ)
キミはボクに似ていると、ずっと前から思っていたよ
その日ユズは、あまり使われなくなったフロアの前で佇む一人の男を見つけた。 「カイさん!」 大きく手を振りながら、ユズはその男に向かって呼びかける。 カイさん、鬼ヶ崎カイコクは確か今は病気で療養中のはずだった。 ただの風邪ではない、ウイルス性のそれで、感染ってしまっては大変だからと隔離しているのだという。 彼が完治するまでは7人で実況を、と言われてホワイトパズルの時のような暴動が起きなかったのは、その情報を持ってきたのが仲間であるザクロだったからだ。 何故私は信用してくださらないのですか!と大仰に言うゲームマスターのパカに、全員が「そういうところ」と思ったのは秘密である。 しかし何故それが本当なら彼がこんなところにいるのだろうとユズは首を傾げた。 「おぅいカイさん!こんな所で何をやっているんだい?もう病気は良くなったのかにゃ?」 歩み寄り、笑顔で声をかけたユズだが、次の瞬間、思わず固まる。 「…おねえさん…だれでぇ…?」 首を傾げ、不思議そうにユズを見るカイコクのそれに耳を疑った。 カイコクは確か大学1年だ。 タッパもあり、スペック的には仲間内でもトップクラス、ヘラヘラしているところもあるが面倒見は良い方だし、リーダーシップもある。 ユズともそれなりに仲が良かった…はずなのに。 こてりと首を傾け、黒曜石のそれをぱちくりと瞬かせるカイコクは明らかに【おかしかった】。 「…あ、の」 「…あぁ、すまない。キミが友人と似ていてね」 戸惑ったように声をかけるカイコクの声音に滲んだそれは知らない人から声をかけられた所為かそれとも。 無闇矢鱈と怯えさせることもなかろうとユズはへらりと笑ってみせる。 「間違えてしまってすまない。…ところでキミはこんな所で何をしているんだい?何か探しものかにゃ?」 今の彼に問い詰めるのは逆効果な気がして、ユズは別方向から攻めることにした。 確してそれは当たっていたようで、カイコクはぱあ、と表情を明るくさせる。 「おしぎりをしってるか?!」 「…ん?ああ、知っているよ」 その返答に、知っているのかとわくわくしたようにカイコクがユズを見、話し出した。 「!おれ、おしぎりをさがしてるんでぇ!…おきたら、へやにいなくて。ずっとまっててもかえってこねぇから…おねえさんは、その、おしぎりをみたか?」 喋っているうちに不安にでもなったのだろう。 憂慮の色を含ませながらユズを見るカイコクに、思わず小さく笑った。 精神年齢は小学生のそれに近いだろうか。 ころころと表情を変え、普段の彼よりも素直に喜怒哀楽を表現するカイコクは可愛かったけども、あまり関わらないほうが得策だろう、と思った。 すまない、とユズは笑みを向ける。 「おしぎり…知ってはいるが残念だが今日は見ていないな」 「…そ、うか…」 しゅん、とするカイコクが可愛くてユズは思わず笑ってしまった。 「ねぇ、どうだろう。人間違いしたお詫びにボクが彼を探してきてあげようか」 「…ほんとうかい…?!」 「ああ。だからね、キミは早く部屋に戻った方が良い。おしぎり、もきっとキミが部屋にいなかったら心配するだろうからね」 「…へ、やに…」 嬉しそうにユズを見ていたカイコクがその言葉に固まる。 覗きこんだ黒い瞳は確かに絶望を映し出していて。 「…どうか、した?」 「…へや、かってにでた…おしぎりにおこられる…っ!」 尋ねるユズに、どうしよう、と涙ぐむ彼は見ていて哀れだ。 やはり今のカイコクは【おかしい】。 怒られることに過剰に怯えを見せ、今にも泣きそうに表情を歪めているだなんて。 何をされたのだか、と小さく息を吐いた。 「大丈夫大丈夫、バレないように帰れば問題ないって!お姉さんが案内してあげよう。部屋はどこだい?」 「…わか…な…」 笑顔で聞くユズに、カイコクは遂にポロポロと涙を溢す。 「ありゃ。困ったねぇ…」 泣きじゃくる彼に、頭を掻き辺りを見回した。 何かヒントになればと視線を下げる。 「…キミ、その足…」 ふと彼の足元を見ればポタポタと血が滴っていて、ゾッとしたものを感じた。 血が溢れる傷口は…明らかにナイフのそれだったのである。 涙を拭ってカイコクはへにゃりと笑った。 「…ああ。…おしぎりがな、へやをでてはいけないって…わるいことするからおしおきだって」 「…そ、うか」 「…あっ、いまはそんなことしない!おしぎり、いいこにはやさしいんでぇ」 幸せそうにカイコクが微笑むから。 ユズは思わず手を引きそうになった。 …キミはそちらにいてはいけない、と。 だが。 「…鬼ヶ崎っ!!!」 それをする前に鋭い声に遮られた。 見れば、凄い勢いで彼が…ザクロがこちらに向かってくる。 「おしぎり!!」 驚きと、喜びと、若干の怯えを滲ませた彼の手が強く引かれた。 「来いっ!」 「えっ、まっ…いたい!おし、ぎりぃ…やだ、ごめ……!!」 抵抗もなく、カイコクは謝罪を繰り返しながらユズの前から姿を消す。 「…」 小さく息を吐き、床に残った血を頼りにユズは彼らを追った。 「…503…よりによってここか…」 血が途切れた部屋の前で立ち止まり、笑みを浮かべる。 ギィ、と古びた音の先は真っ暗な闇だった。 「…ゃだぁあっ!!いだぃっ!ごめ、おしぎりぃいっ!ぅええ…も、そとに、でなぃ、からぁあっ!ゆ、るじて…っ!いいこ、でいる、から、ぁ、ゃぁっぁあ!!」 カイコクの悲痛な声が響く。 ガシャガシャという機械音と錆びた鉄のような匂い。 足を進めればベッドに縛り付けられ、思わず顔を歪めてしまうくらいの大きさがある機械玩具に犯され、悲鳴と嬌声を上げるカイコクが、いた。 腰を上げさせられている割に支えることをしない足は、腱でも切られてしまったのか血が滴っている。 可哀想な程にボロボロに犯されながら、彼は懸命に謝罪を繰り返していた。 「…何の用だ、路々森」 「別に。わざと部屋を抜け出したんじゃないよ、って教えてあげようと思ってね」 こちらをちらとも見ようとしないザクロにくすくすと笑いながらユズは言う。 「…知っている、そんな事」 「なら程々にしたまえよ。…壊れてしまっても困るだろう?」 にっこりと笑うユズに、ザクロは歪んだ笑みを浮かべた。 「壊れる?何が?鬼ヶ崎の精神か?鬼ヶ崎の身体か?…よもや、俺達の愛、というつもりじゃないだろうな」 「…まさか。違うな」 ザクロの狂った言葉をユズは一蹴する。 ようやっとザクロがこちらを見た。 「…な、に…?」 「壊れるのはボクの理想郷だよ、ザッくん」 にこ、と笑い、ユズは両手を広げる。 「理想郷…?」 「うん。ここはボクの楽園なんだ。ボクの好きな人たちが幸せに暮らしている。ボクの周りで笑みを向けていてくれている。ボクはそれだけで幸せなんだよ。…だからね」 くるりと白衣を舞わせてユズは綺麗に笑んだ。 「…カイさんを泣かすなら、許さない」 「…っ」 「別にね、ザッくんがカイさんをどうしようが構わないんだ。愛だの恋だのをボクが口出しする権利もないからね。…だが…泣かすなら、許さない。カイさんを引き摺って戻す事も可能なんだぜ?」 「…。…俺が路々森の楽園を、更地に戻すことも、出来る訳だが」 ザクロが睨む。 機械に犯されたカイコクは、限界を迎えたのだろう、不健康になった肌の体がベッドに沈み込んだ。 「泣かすなら、と言ったろう?ボクはキミたちの箱庭に土足で踏み入る気はないよ。お互い、不可侵条約と行こうじゃないか」 「…分かった。約束を交わそう」 「話が早い。…ボクは、常々似ていると思っていたんだ」 頷いたザクロに笑顔を向け、ユズは踵を返す。 そう、似ていると思っていた。 初めて見たときからずっと。 意外と人を見ているだとか、目的があるんだとか。 大切なものを…どうにかしてしまいたいという歪んだ欲求だとか。 きっとカイコクは二度とあの部屋を出ることはないのだろう。 起きた彼は甘く甘く愛され、重い扉から出たら地獄が待っているのだと…知ってしまった。 なんて可哀想に、とユズは歪んだ笑みを浮かべて嘆く。 扉は閉まってしまった。 扉は開いているのに。 閉まっているように…させられてしまった。 幸せそうに笑うカイコクの瞳に光が宿ることは、もうないのだろう。 柘榴の実のように滴り落ちる赤いそれは、鬼を切り裂き、壊してしまった。 壊れたものは二度と元には戻らない。 豊穣神の娘がいない、地上のように…変わらない冬の季節のまま永遠を生き続けるのだろう。 きっと、彼らに…柘榴の実の味を覚えさせられてしまったカイコクには春は…来ないのだから。 「ユズ先輩?」 いつの間に部屋を出、エレベーターに乗ったのだろう。 声をかけてきたその人にユズは笑った。 何でもないよ、と言って作り上げた歪な楽園都市で生きることを決めた彼らに…背を向ける。 ごめんね、と呟いたそれはあまりに白々しいな、とさえ思った。 だってねぇ、そうだろう? 誰だって理想郷を壊されたくは…ないのだから!!
(歪んだ彼の独占欲と、狂った彼女の倫理観で、青年は少年へと堕ちていく
錆びついた音を喧しく立て、その扉は二度と開かぬよう…締まった)
嫉妬して監禁する、ヤンデレスパーク忍霧ザクロ(ザクカイ)
鬼ヶ崎、と扉を開けて冷たい部屋に向かって呼びかける。 しぃん、と静まり返った部屋はザクロのそれを吸収し、二度と返すことはなかった。 鍵を閉めて、またか、とザクロは小さく息を吐く。 ザクロがカイコクをここに監禁してもうどれくらい経ったろうか。 その間、彼は性懲りもなく、何度も何度も逃げては隠れているのだった。 一番最初は壊れたソファの後ろ、次は錆びたロッカーの中、その次は…。 最初の内は外に出てしまったのかと慌てもしたが、この部屋からは出られないと理解してからはもうすっかり慣れてしまった。 …あまり慣れすぎるのもどうかと思うのだけれど。 一度、たった一度だけ逃げなかった日が合ったから、その日はうんと褒めて何もしなかった。 酷く犯した次の日だったから、体力的なそれもあったのだろう。 それでも逃げなかった彼を褒めてそれが良い事だと教えこんだのに。 マスクを外しながら口元に手をやる。 傷口を触るのは昔から不安になった時の癖だった。 「…。鬼ヶ崎、何処にいる」 ひたひたとザクロは部屋を巡る。 微かに聞こえた軋んだ音に口角を釣り上がらせた。 ステルスゲームはザクロの十八番だと…カイコクも知っているだろうに! 「…みーつけた」 「…っ!!ぁ…あ……」 ギィ、とシャワー室の扉を抉じ開ける。 黒曜石の綺麗な瞳が絶望に塗り込められ、目一杯見開かれた。 「うわぁああっ!!!」 大声を出し、カイコクはザクロの横をすり抜けようとする。 …ザクロが傷付けた足で、逃げられるはずもないのに。 羽織ることが精一杯の、ボロボロの着物の裾を踏みつけた。 ぐん、と引っ張られたカイコクが無様に転ける。 「あぐっ?!」 「…言ったよな、鬼ヶ崎。逃げるな、と」 最初に刺した太腿の傷をぐり、と抉ってやれば彼は痛みに呻いた。 そんな彼をシャワー室に引っ張り込み、水をかけてやる。 「っ!!やめ…っ!おし、ぎりぃ…っ!!」 「五月蝿い」 「あぐっ!がぼっごぼっ!!」 喚くカイコクの口にシャワーヘッドを押し込んだ。 勢い良く彼の口内に水が入り込む。 「げほっ、ごほっ!!…はーっ、はぁ…っ!!」 がくりと力が抜けた所でシャワーヘッドを引き抜けばカイコクは咳き込み、荒い息を吐き出した。 ひゅぅ、と器官から息が漏れる。 「こちらも綺麗にしてやる」 「…は、ぅ…ぇ…?」 混乱しきった彼の腰を高く上げさせ、既に傷の付いた後孔にシャワーヘッドを押し付けた。 「…ぁ、あ…!嫌、だ…やめ、ろ…っ!」 「五月蝿いと言っているだろう!」 「~~っ!ぁああっ!!」 くぷりとシャワーヘッドを入れ込めば、カイコクは短い悲鳴を挙げガタガタと震える。 「ふぅ…ぃ…くる、し…っ!!」 「良い格好だ。まるで子を孕んだようで」 くすくすと笑い、ザクロは膨らんだ腹を圧した。 黒い髪が揺れる。 「止めて、くんな…忍霧…っ!!」 「逃げる貴様が悪いんだろう。これは仕置きだ」 シャワーヘッドを引き抜いて、すぐさまバイブを入れ込んだ。 ぐちゃぐちゃと掻き回し、泡立てる。 「ぅう~~…!!…も、ゃだ…っ!」 無理矢理に前立腺を引っ掻き回し、イきたくもないのにさんざイかされたカイコクは子どものように泣きじゃくった。 それを無視し、ザクロはバイブを突き刺したまま、己を埋め込もうとする。 「?!待、て…そんなの、無理…!」 「貴様に拒否権は、ない!」 「や…ぁあ"ああっ!!!」 振り仰ぐカイコクを一蹴し、ザクロは奥まで突き挿した。 背中を反らせ、赤い血をポタポタと垂らす。 悲鳴を上げるカイコクの結腸を抉り、前立腺をこすり上げ、逃げようとする彼を何度も引き寄せて犯した。 「出す、ぞ!」 「…ひぐ…っ、ぁああっ!!…ぁ……」 最奥に精液を叩きつけた途端、カイコクはふわりと意識を失う。 ぱしゃりと赤が含んだ水にすっかり不健康になった色の躰が沈み込んだ。 「…。全く」 小さくため息を吐き、ザクロもようやっとそこから引き抜く。 こぽりと音を立て、水と精液が流れ出た。 手短に綺麗にしてやって、ザクロはカイコクを抱きかかえる。 ソファに寝かせてやり、自身は近くの椅子に腰を掛けた。 まさかこんなにも墜ちてこないなんて、と小さく息を吐く。 せっかく手に入れたと思ったのに。 …彼を、扉の内側に入れこむことが出来たと…喜んだのに。 怯えた目は一向にザクロを映そうとはしなかった。 彼の目は今も未来を見ている。 ザクロのいない…未来を。 それは、耐えられないと…そう思った。 「…こ、こ……どこでぇ…」 「鬼ヶ崎?」 ようやっと目覚めたのか、小さな声が聞こえてザクロは振り返る。 「…目覚めたなら仕置きの続きだ。貴様はまだ分かっていないらしいからな。徹底的に…」 「…っ!…だ、れ…ぃや…だ…こわぃ、こわいこわいこわい!!!くるな、やめろ、…すけ、て……!」 「…え」 そう言いながら立ち上がり、肩を押した途端だった。 半狂乱になったカイコクが己の下で暴れる。 だがそれは本当に些細なものだった。 今までのように、体力が奪われたが故の力ない抵抗などではなく、まるで子どもがするような、そんな。 「鬼ヶ崎?」 「…おし、ぎりぃ…?ぅあ…な、んで……も、わかんねぇ…っく、ぅう…も、ぅ…やだぁ…っ!」 呼び掛ければカイコクはザクロを見上げ、嫌々と首を振った。 ザクロのことは分かるのに、彼はどこか舌足らずで。 カイコクの綺麗な目がぐらぐらと揺れる。 どうやら意識化で今の時間軸と幼少期のそれとがごちゃまぜになっているようだった。 「…ぃ、やだ…やだぁ……っっく、ぃう、ひっ…とぉさ、かぁさ…!」 泣きじゃくり、何かに縋るようにカイコクが手を伸ばす。 その手を取ってザクロは嗤った。 「泣くな。…俺がいるだろう?」 「ぅ、え……?」 きょとん、とこちらを見るカイコクは酷く幼く見えた。 ザクロよりもずっとずっと幼く…まるで、ミミクリー・マンイーターの時に現れた彼のようで。 「良い子にしていたら痛いことはしない。お前が俺から逃げる、悪い子だからいけないんだ。だから罰を与えるために今まで痛いことをした。…分かるな?」 「…お、れが…にげ、る……から…?」 「俺は優しくしたい。…良い子になってくれ、鬼ヶ崎」 ぱちくりと目を瞬かせるカイコクの肩から手を離し、そのまま髪をそっと撫でる。 一瞬びくっと躰を揺らした彼は、逡巡した後、こくりと頷いた。 「…な、ぁ」 「ん?どうした」 「…いたい、こと…しねぇか…?」 不安げに瞳を揺らし、必死に聞くカイコクにザクロは小さく笑う。 ああ、と頷き、黒い髪を撫でた。 「鬼ヶ崎が二度と逃げないと誓うなら」 軽く口づけ、もう一度聞く。 良い子に出来るか、と。 「…でき、る」 「…そうか」 ぎゅう、とザクロの服を掴んで言うカイコクにそれだけを言い、ザクロはそれをそっと引き剥がした。 「…おし、ぎり…??」 「昼には戻る」 捨てられた小動物のような顔をするから、思わず笑い、そう言ってやる。 重い扉を開け…ザクロは部屋を出た。
数時間後に戻ってきたザクロは、鬼ヶ崎、と室内に向かって呼びかける。 そうは言って、どうせまた何処かに逃げているのだろうと足を踏み出した…その時だった。 「…おし、ぎり?」 ふわりとした声が聞こえる。 「…鬼ヶ崎?」 声のした方へと歩みを向ければ、よたよたとカイコクが近付いてきた。 傷付けられた足を懸命に動かし、彼はおっとりと微笑む。 「よかった、おしぎりだ」 「…鬼ヶ崎。どうして」 「…。まってろ、っていったから。…そりゃ!あさとはちがう、へやだけど」 「…」 「っ、くらやみが、こわかったんでぇ!…だから……。…なぁ、おれ…いいこにしてたぜ、おしぎり」 驚きに目を見開くザクロを不安そうにカイコクが見上げた。 褒めてほしいと。 ただ、優しくしてほしいと。 …ただ、愛してほしいと。 言外に伝えるカイコクの目にはザクロしか映っておらず、思わずああ、と声が漏れる。
やっと、堕ちた。
愛した人がようやっとこちらを見てくれた!とザクロは笑みを浮かべる。 「…?おし、ぎり…?」 「…あぁ、すまない。良い子にしていたんだな、鬼ヶ崎。偉いぞ」 まだ恐怖を瞳に浮かべたカイコクに、ザクロは小さく笑みを見せ、頭を撫でてやった。 ホッとしたようにカイコクが笑う。 それは今まで見た笑みの中でも特別に幼く、歪で。 「痛いことはしない。怖いこともしない。…愛してやろう…鬼ヶ崎」 おいで、と手を広げる。 頷いた彼が寄ってきてザクロに身を委ねた。 「愛している」 頭を撫でて、そっと上を向かせる。 口元に触り、軽く口づけるとくすぐったそうに笑った。 カイコクの声が、暗く冷たい部屋に響く。
…扉は、もう開かないのだ。
鬼は血染めのナイフによって切り裂かれた。 その昔、掠奪され、柘榴の実を食べた豊穣神の娘は冥界の神の手に堕ちたのだという。
鬼さんこちら、手の鳴る方へ 手の鳴る方はセツブンソウ咲き誇る地獄(らくえん)だと、誰が知っていたっけね? 鬼さんこちら、手の鳴る方へ 手の鳴る方は柘榴の実を食べた娘が過ごした冬と同じと、誰が気付いていたっけね?
鬼さんこちら、手の鳴る方へ …手の鳴る方に導かれた、愚かで哀れな鬼は…果たしてどちらだったのだろうね!!
嫉妬して監禁する、ヤンデレスパーク忍霧ザクロ(ザクカイ)
何となく、イライラした。 その日のゲームは所謂「クイズ」と呼ばれるそれで。 正解を仲間たちが次々に出す中、ザクロとカイコクが残ってしまった。 意外と二人似てる、などと言われてほんの少し嬉しかったのに、カイコクはそのすぐ後、正解が分かったとザクロを置いて行ってしまったのである。 パカの肩に手をかけ、耳元に口を寄せた。 正解です、と告げられた時の嬉しそうな表情が忘れられない。 勿論、ザクロもその後すぐ分かったのだが…もやもやしたそれは残ったままだった。 「っ、忍霧?」 だから、ゲームが終わった後、彼の手を掴んで歩き出す。 「なあ、待て…忍霧っ!」 カイコクが声を荒げていたが、そんなものは無視だった。 とにかくイライラする。 ザクロを裏切ってパカに擦り寄り、柔らかい笑顔を見せる…ゲームだと割り切れるほど、ザクロは大人ではなかった。 近くの部屋にカイコクを押し込め、自身も入った後、鍵を締める。 「…。一体何なんでぇ。随分と乱暴じゃねぇかい?」 嫌そうにするカイコクに、その方が好きなくせに、と小さく思った。 「?忍霧?なあ、聞いてんのかい?…大体お前さんは…」 「…さぃ…」 「あ?」 不満そうな表情を隠そうともしない彼に声を絞り出す。 こてりと首を傾げるカイコクを睨み付けた。 「五月蝿いっ!」 思い切り怒鳴る。 びくっと一瞬だけ肩を揺らした後、彼はあからさまなため息を吐いた。 「…っ。行き成り怒鳴られるようなことはしてないはずだがねぇ…」 諦めたようなそれは、ザクロを深い沼に堕とすに充分で。 「もう良い。退いてくんな、頭が冷えたら言い訳くらいは聞いてやらァ」 ザクロを押し退け、扉に手をかけようとするカイコクを…妙に冷静な目で見送る。 「?なんでぇ、この扉。鍵が開かな…ぇ…?」 「…鬼ヶ崎」 ガチャガチャと鍵を開けようとしていた彼の背後に立ち、ナイフでその太腿を…刺した。 カイコクがスローモーションで崩れ落ちる。 「おし…ぎり?」 「…扉は閉まったんだ、鬼ヶ崎。そうだとも。扉は閉まった」 「…なに、を」 怯えた目で見上げるカイコクにザクロはマスクを取って笑いかけた。 「貴様は俺の物だ。あれに着いて行くのは赦さない。ああ、そうだ、自由にしているから逃げるんだ、そうだろう?鬼ヶ崎。ならば扉は閉めておかなくては」 くすくすと、ザクロは嗤う。 「…。お前さん、ちょっとおかしいぜ?俺は忍霧の、【物】になった覚えは…ぁっ、がぁぅ…っ!」 「聞こえなかったのか?鬼ヶ崎。扉は閉まった。貴様は俺の物だ」 カイコクの脚にもう一本刃を押し込み、ザクロはそう言葉を投げかけた。 痛みに目を見開きひゅっと器官から息を漏らすカイコクを見、言い知れないものが背を走る。 誰も見たことの無い姿だ。 それをしているのが自分だと思うと堪らなくぞくぞくした。 下着ごとズボンを脱ぎ捨て、カイコクの腰を上げさせる。 嫌だ、という小さな声が響いた。 だがそんなものは関係ない。 着物の裾を捲りあげ、乱暴に衣服を脱がせた。 「…っだ、嫌、だ…やめろ……忍霧…っ!!!」 「五月蝿い」 「…やめ…っ、ぃぐっ、うぁ、ぁ~~っ!!!」 数度擦り付け、一気に突き刺す。 カイコクの声無き悲鳴が部屋に響いた。 ぶちぶちと肌が切れる音がする。 小刻みに目の前の彼が震えていた。 はくはくと必死に呼吸を整えようとするカイコクの腰を掴む。 「…まっで、ぃやだ…おし、ぎりぃ…!」 「待たない」 「ぅああ…っ!ぅぐっ…~~~っ!!」 懇願する彼を一蹴し、根本まで深くねじ込めばカイコクは背を反らせ綺麗な髪をさらさらと揺らした。 ひゅっと器官から息を吐き出す彼は怯えた目でザクロを見る。 ピストンを繰り返すザクロに、カイコクは微かな声で喘いだ。 痛い、怖い、と小さな声が聞こえる。 そういえば彼は背後から犯されるのを酷く嫌がった。 何故かと問えば、「忍霧の顔が見てぇからに決まってるだろう?」と可愛いことを言うものだから、その時はそれで納得したがそれが真実とは限らないのでは、と今になれば思う。 何かを隠しているのではと思うと腸が煮えくり返りそうになった。 「ぅああ…っ!ぃ、やだ…や、だぁ…っ!」 怒りのままに短い髪を引っ張り、無理矢理背を反らせる。 舌足らずに喘ぐ彼にザクロは言いようもない興奮を覚えた。 涙を散らす彼はどこか幼くて。 「ひ、ぅう…っ!す、けて…くれ…っ!ぃ、やだ…おし、ぎりぃ…っ!」 目の前の扉に縋り、カリカリとカイコクは綺麗な指で扉を引っ掻いた。 誰に助けを求めているのだろうか。 …扉は閉まっているのに。 何度も何度もピストンを繰り返し、カイコクを犯す。 「…ぅぐっ」 「~~っ!…ぁっ…」 最奥に精液をぶちまければ、彼はびくびくと躰を跳ねさせた。 ぐたりとしたカイコクは、快楽よりも痛みや恐怖が勝っているのだろう。 最奥に突き刺さったままのそれを揺さぶれば緩く首を振った。 涙を零し、どこか怯えた目でカイコクがザクロを振り返る。 「…も、ぅ……よしてくんなぁ…あ、やまる、からぁ……っ!」 「謝る?何故貴様が謝るんだ」 「…ぅ、え…?」 きょとんと涙に濡れた黒曜石にザクロは笑いかけた。 カイコクの目に映るザクロは…己が恐怖してしまうほどに歪。 「謝ることは無い。お前は俺の物だ。…一生、逃さない。逃しはしない」 「…お、し…ぎり…?」 「あぁ、子どもを孕むまで犯してやろうか。そうすれば鬼ヶ崎も無茶はしないよな。…何、時間は無限にある」 そうだろう?と問いかける。 緩く首を振り、扉に縋ろうとするカイコクを引き寄せた。 「ぃ、やだ…や…っ!!」 「行かせはしない。お前は俺の物だ。…扉は閉まったんだ」 再び彼を犯しながらそう囁く。 「…ぅああっ、あぐっ、~~っ!!」 伸ばされたカイコクの手を掴んだ。 扉はカイコクの悲鳴を外まで通さず、ザクロが口付けたことで霧散する。
…扉は、閉まったのだ。 鬼が、血に濡れた床に墜ちて…壊れた。
シュレディンガーの行方(アキカイ)
俺の名前は【入出アカツキ】。 可もなく不可もない高校1年生。 みんなに優しくて、誰に対しても笑顔で。 怒りなんて、なくて。 完璧という名の【欠陥品】。 「…入出?」 柔らかく呼ばれるそれに振り返る。 そこにいたのは。 「…カイコクさん」 不思議そうな顔でこちらを見つめる鬼ヶ崎カイコクさん、だった。 いつものように笑顔を作る。 どうしたんですか、なんて言葉を吐いて。 「…んや、何でもねぇよ」 カイコクさんが微笑む。 俺の目を見て。 …嘘の笑みを、浮かべた。 嗚呼、まるで何時ぞやに見た炎のようだな、と思う。 そこがカイコクさんらしいのだけれど。 ゆらゆら揺れる焔は一辺倒赤だけではなく、様々に色を変えていく。 それは花の色より多いほどだ。 実験によっては同じに見えるその反応も実は全く違っていて、とっても似てる。 「ねぇ、カイコクさん」 「ん?なんでぇ」 ふわりと首を傾げるカイコクさんに、俺は口を開いた。 「…それ、疲れません?」 「…は?」 「作り笑い、っていうんでしょうか。カイコクさん、本当の笑みをまだ見せてくれませんよね」 にこ、と笑うとカイコクさんは目を僅かに見開く。 けれどそれは一瞬で。 「…何の事だか」 綺麗な笑みをカイコクさんは浮かべた。 けれど俺は知っている。 カイコクさんが、俗に言う【お坊ちゃん】で、いつも周りの大人に笑みを浮かべていなければいけなかった事を。 「お前さんだって、似たようなものだろう?」 カイコクさんが、笑う。 「…良く、わからないです」 だから、俺も笑い返した。 周りから見れば、穏やかに見えるんであろうそれを。 俺は…【入出アカツキ】は、感情が欠落している。 …いや、違うな。 理解できない。 そうやって、【俺】が作り出したんだ。 カイコクさんは、唯一面と向かって俺に「苦手だ」と言ってくれた人だった。 俺を全肯定する人達とは違う。 …【入出アカツキ】を怪しんで、絆されまいと足掻いてくれた人。 俺はそんなカイコクさんが、大好きだ。 とても、理想的な…『 』。 「ねぇ、カイコクさん」 (「なぁ、カイコクさん」) 猫みたいに警戒心の強い人だから? 自分が嘘ばかり吐いていたから? ああ、何故【入出アカツキ】は手を伸ばしてはいけないと気付いてしまったんだろうな! カイコクさんは【俺】には気付いていない。 でも【入出アカツキ】を信用してはならないとは気づいた。 ここまでわかってる。 あともう少しなんだ。 その、執着点は…一体何処? 「いっ?!!」 カイコクさんがびくりと手を引っ込める。 俺が無理矢理取ったカイコクさんの指を囓ったからだ。 (その歯は少し痛かった) 「いきなり何すんでぇ!」 「あはは、すみません。いい匂いがしたもので」 「はぁ?」 俺の言葉に眉を顰めたカイコクさんがすん、と己の匂いを嗅ぐ。 「…そんな、良い匂いはしねぇけど…?」 「しますよー。薔薇みたいな匂いがします」 抱き着いて見れば「近ぇ」と苦笑されてしまった。 (あぁ、なんてとても痛い!) 「そんなこと言われても俺ァ喜ばねぇぜ?そういうのは嬢ちゃん方に言ってやんな」 「えー、カイコクさん、喜んでくれないんですか?」 「寧ろなんで喜ぶと思った…?」 きょとんとするカイコクさんから笑顔を浮かべて離れる。 「カイコクさん、薔薇似合いそうなんですもんー」なんて、言いながら。 「そういえば、ホラーゲームで薔薇が命なゲームありましたね」 「そういやぁあったな」 「カイコクさんは…白か黒か…やっぱり赤ですかねぇ……」 「おいおい、勝手に人の命を薔薇にしないでくんなぁ」 カイコクさんが笑う声を聞きながら、俺、は目を閉じる。 何故だか流れないはずの涙が出ている気がして、それを拭った。 今日の実験は、終わりだ。 またね、俺の愛しい素材(カイコク)さん。
…俺の名前は【☓☓アキラ】。 人は俺を、サイエンティストと…そう、呼んだ。
無口少年と秘密基地/マキカイ
小さな頃、公園の隅にダンボールの家があった。 子どもの字で書かれた【秘密基地】の文字に、僕は。 単純に良いな、と…思ったんだ。
「…カイコッくん」 「?…逢河じゃねぇか」 廊下を歩いていたカイコッくんを呼び止めるとふわりと振り向いて笑いかけてくれた。 「随分と大荷物だが…引っ越しかい?」 無邪気に笑うカイコッくんに僕はふるふると首を振る。 「…アンヤくんと…アカツキくん、秘密基地作るって…」 「なんでぇ、そりゃ」 僕のそれに、ふは、と吹き出してカイコッくんは僕の手から荷物を半分ほど取り上げた。 「…?」 「手伝うぜ」 何てことないように僕を手伝ってくれるカイコッくんに、僕は優しい人だなぁとぼんやり思う。 「…あり、がとう」 「おぅ。しかし、逢河もそんなのに興味あんだねぇ」 くすくすとカイコッくんが笑った。 お面の紐が同じように揺れる。 「…やったこと、ないから」 「あー、まあなぁ。じじいの押し入れに隠れて秘密基地ーみたいなのはやったことあるが…一から作るのは俺も、ねぇな」 短い僕のそれにカイコッくんがそう言った。 「…一緒に、作る?」 「…んー?」 「秘密基地。一緒に」 その言葉にカイコッくんは、そうさなぁ、と笑う。 …子どもみたいだと一蹴してくれたら、良かったのに。 「逢河となら、楽しいかもな」 無邪気に、そう笑うから。 僕は抑えられなくなる。 秘密基地への…想いを。 ねぇ、僕にもう一度あの秘密基地を見せてよ。 不格好で、触っただけで壊れてしまいそうで、でも…輝いて見えた。 羨ましかった。 僕には僕の世界しかなかったから。 耳を押さえて、暗い世界に引きこもる僕とは違う。 このタワーの中はまるで秘密基地みたいな世界。 僕はセカイが優しいだけのものではないと知っている。 だから、優しい秘密基地が…欲しかったんだ。 「僕の…セカイの住人になって」 「…あい、かわ?」 ぐらりとカイコッくんの身体が揺れる。 バラバラと端材が落ちた。 意識の失ったカイコッくんを抱き上げる。 端材は、後で届けようと僕の部屋に向かった。 僕の目を見て、笑ってくれた…カイコッくん。 …僕は、カイコッくんが好き。 真っ直ぐな笑顔で僕を待っててくれるから。 僕の話を否定しないでくれるから。 秘密基地を撤去してしまう、悪い大人になんてなってほしくないんだ。 だってここはとても居心地が良い。 夢の中より、ずっと。 僕はここを護りたい。 カイコッくんが笑顔で居られるこの場所を。
さようなら、僕の見た酷い【あくむ】。 此処(げんじつ)は僕が思う世界(コスモロジー)と違う。 僕は、僕が好きな人と秘密基地を作るよ。 …僕だけの、優しい世界を。
僕は笑みを向ける。 僕の腕の中、陶磁器のお人形みたいに眠るカイコッくんに。 (それは、【大人】が聞けば残酷な死刑宣告) 「秘密基地、作ろうね」
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